【闇AU】ワケあり少女の落ちた先。 (ページ10)

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6.Beware of sudden calls ページ10

エラ「すぐに殺そうとした、だが…殺せなかった。何故かは分からないんだがな…
まあそいつ…Aは泣き方が上手い、というか…静かな方だったから生かしてやることにしたんだ。

そこでなんかAに愛着が沸いちまってよ…どうせ一人だと何もできないと思って、俺はそこに住むことにしたんだ。Aの親もいないしな。」

クロ「…エラー先輩。」

エラ「ん、なんだ？」

クロ「つまり、その話に出てきた『A』という子がキラー先輩が抱えてた子、という解釈で合ってますね？」

エラ「ああ。」

クロ「…あの…Aさんは、何かを考えていましたか？」

エラーにとって、想定外の質問だった。地上に何も考えていないニンゲンはいない。それは当たり前のことだった。
だがクロスが悲しそうな目で聞いてきたため、エラーは少し戸惑った。

エラ「そうだな…喜怒哀楽がハッキリしてた。ハッキリしすぎてるくらいなんだったんだがな…
お前、Aがアジトに来たとき違和感を感じただろ。」

クロ「一切動揺してませんでした。俺から見たら、の話ですが…」

エラ「それだ。俺もそう感じた。違和感しかねえ…」

「おい。」

エラ･クロ「！？」

エラーとクロスが話しているときにショートカットで移動していたようだ。二人の後ろにナイトメアが現われた。目当てが自分たちだということに、二人はすぐ気付いた。でなければ、ナイトメアがわざわざdust taleに来ることはないのだ。だが、ナイトメアが捕まえていたはずの少女は忽然と姿を消していた。

クロ「…あの子をどこにやったんですか？」

メア「ククッ、まあそう怖い顔をするな。Aは俺の部屋に寝かせておいた。
…疑うなエラー、あのまま触手に捕まってるよりマシだろ？」

エラーは急に思考を読まれたことに驚いたが、普段からこんな感じだった、と思い知らされた。ナイトメアが何かを話しているときもエラーは裁縫などをしていることが多かったため、ナイトメアの言葉など耳に入らなかったのだ。
そのことはナイトメアも理解していた。だからこそ急にエラーの思考を読み、それを話すと戸惑ってしまうことも分かっていた。

クロ「エラー先輩、ボスの目の前で考え事はやめた方がいいですよ。そのうち使えなくなったと判断されて、洗脳されてしまうので。」

エラ「そうだろうな。」

クロスは、まるで何かと戦っているような表情で忠告した。

メア「…話は済んだか？アジトに来い。」

ｼｭﾝ

エラ「…クソったれ。」