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階段を下った先に、もうひとつ
新しい人影が見える。
？？「時間通りに来ている人も
いるんだから、ちゃんと来ないとダメだよ」
その澄んだ声と優雅な佇まいに、思わず息をのむ。
サナ「あなたは……！」
廊下にいたのは、ルーヴルで自分のピアスを拾ってくれた男性だった。
階段を下り、男性に駆け寄ると黄金色の瞳が真っ直ぐ私を捉える。
(間違いない、あの時の人だ！
もしかしてこの人が、この屋敷の主人……！？)
サナ「あのっ！ナポレオンの絵画の前で
会ったの、覚えていますか？
ピアスを拾っていただいて……」
？？「勿論。覚えているよ」
(良かった……！この男性も、ルーヴルから
ここへ来たのは間違いないんだから、
あの扉でも、他の出口でも良いから戻り方を
教えてもらえれば、帰れるはず！)
早速尋ねようとすると、私と男性の間に誰かが割って入った。
？？「こいつ、お前が使ってるあの扉から
入って来たって言っていたが……
お前が連れてきたのか？」
その背中は、女の子と一緒に私の手を引いてくれていた男性だった。
？？「いいや、違うよ。
彼女を連れてきたのは俺じゃない、
誓っても良い。
俺だって、彼女がいることに
驚いているんだから」
？？「……なに？」
(『連れてきた』？どういうこと……？)
二人のよく分からないやり取りに、違和感を覚える。
(でも、まずは……)
ルーヴルで出会った男性に尋ねた。
サナ「あの、戻り方を教えてほしいんです。
この後のスケジュールもあって、すぐに
戻らないと……！
ここが一体どこなのかも分からないし……」
たたみ掛けるような私の言葉に、男性は少し困った笑みを浮かべる。
？？「んー……今はこれ以上話しても、
君の混乱を招くばかりのような
気もするし……。
立ち話もなんだからね。……まずは
一緒に、夕飯でもどうかな」
(そんな悠長なこと言っている場合じゃ
ないのに……)
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、
男性はこう付け加えた。
？？「晩餐会を終えたら、必ず
君の質問に答えよう。……だから、ね？」
執事の男性によって扉が開かれる。
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まっちゃ - すごく面白いです！更新待っています！ (2021年4月30日 20時) (
レス) id: bd6a8b3525 (このIDを非表示/違反報告)
桜三日月 - とても面白い作品ですので、更新されるのを心待ちにしております。 (2021年3月19日 15時) (レス) id: cdf7c342c5 (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - 文章力が凄い…。私如きがこんな素敵な小説を見ていいのだろうか(・.・;)見た瞬間すぐ好きになりました！更新されるの待ってます！ (2020年8月4日 12時) (レス) id: 39cb5e0646 (このIDを非表示/違反報告)
ケビン2号機(プロフ) - 凄く好きです！！更新まってます〜！ (2020年1月17日 19時) (レス) id: ffa145d5a9 (このIDを非表示/違反報告)
SHUGAR - とても面白いです。これからも頑張ってください。ちなみに私はアイザック推しです←(聞いてない (2019年12月20日 10時) (レス) id: 91b89ed012 (このIDを非表示/違反報告)
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