Primrose-乙女の愛- (ページ10)

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7輪ページ10

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部活が終わって、部活仲間と帰宅途中に

『っ!ゃっや、やだっ!来ないでっ!』

女の子の声が聞こえた

?「何かやばくねぇ?」

「女の子の声だったよな?」

「誘拐とか」

とにかくヤバそうだったから、声がする方へ行くと

肩を掴まれた女の子とナイフを振り上げているおっさんがいた

女の子が危ないと思ったら身体が勝手に動いていた

?「おっさん、何してんの」

男「っはなせ!僕は僕は!あの子と二人だけの世界に行くんだぁ!!」

頭がイカれてるおっさんを押さえ込んで、持っていたナイフを奪い取り、折りたたみ式だったから刃の部分を締まった

おっさんを仲間二人に任せて地面に座り込み、声を殺して泣いてる女の子の前にしゃがんだ

?「ねぇ、大丈夫?タオル使ってないヤツだから良かったら使って?」

大丈夫じゃないだろうけど、涙を拭くようにタオルを渡した

『っはぃ…助けてくださってありがとうございましたっ』

?「怖かっただろ?今警察呼ぶから」

『だ、だめ!警察呼んだら騒ぎになっちゃう!それだけはだめです!」

警察を呼ぼうとしたら、俯いていた女の子が顔を上げて拒否した

顔を上げたことで女の子が、ドラマや映画で見ないことはない子役の五十嵐Aちゃんなことに気付いた

芸能人だから騒ぎになるのは避けたいのか…

?「五十嵐Aちゃんだよね?分かった。警察は呼ばないけど、このままなのはダメだから近くの交番には行こう?」

Aちゃんを説得して、交番に向かった

あ、もちろんおっさんも連れて行ったよ

交番で事情を聴かれ、あまり騒ぎにならないようにおっさんはパトカーで連れて行かれた

Aちゃんと俺らはワゴン車に乗り、警察署まで行った

警察署では事情聴取され、仲間二人は帰った

俺は、Aちゃんを1人残していくのは心配だったから、保護者が来るまで一緒に待っていた

?「はい。オレンジだけど飲める?」

『あっ!ありがとうごさいます…お兄さん、改めて助けてくれてありがとうございました。あと、巻き込んでしまってすみませんでした』

渡した飲み物を持ったまま、俺に頭を下げてきた

?「頭上げて?今回のことはAちゃんのせいじゃないだろ?…俺は芸能界のことは分からないけど、働いてるからって1人で頑張らなくて良いんだよ。もっと周りに頼って良いんだよ」

Aちゃんの頭を撫でていると

?「っA!!」

Aちゃんを呼ぶ声が響いた