Primrose-乙女の愛- (ページ5)

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2輪ページ5

HIROside

泣き疲れたのか、寝てしまったAを起こさないように抱き上げると

『ぉとーさん…ぉかーさん…』

姉さん達を呼んでいた

この子はまだ7歳で、子役として活躍し同じくらいの年頃の子供達よりは、多少大人びているが、まだまだ親に甘えたかったはずだ

身内を亡くしたことは、俺にとっても辛い

だけど、一番辛いのは何の前触れもなく両親を家族を一度に失ったAなんだ

胸が締め付けられる思いだった

ｺﾝｺﾝ

HI「はい、どうぞ」

古「失礼します。Aちゃんは?」

HI「泣き疲れて寝てます。事務所の方は大丈夫でしたか?」

古「事務所は大丈夫でした。Aちゃん泣けたのですね…良かった。Aちゃん、泣けていなかったので」

古田さんは、安心したようにAを見つめていた

古「Aちゃん、これからどうしますか?」

HI「俺が引き取って、娘として育てます。

今この子に必要なのは、同情や慰めじゃなくて誰かが一緒にいて、孤独を感じさせないことだと思うんです

それを俺がやりたい

Aにもう一度家族を作りたいんだ

きっと姉さん達もAの幸せを願ってる

姉さん達の代わりにはなれないけど、俺がこの子の成長を見届けたい。

幸せを手にするまで

姉さん達の分まで愛していきたいんだ…」

俺の決意を古田さんは静かに聞いてくれた

古「そうですか…縁と奏汰さん(Aの両親)の分までしっかりと見守ってください

私にとってもAちゃんは、大切な親友の忘れ形見なんです

できるだけ私もサポートします

だから、Aちゃんのことをよろしくお願いします」

HI「はい…」

古「後、奏汰さんの荷物からAちゃん宛てにって。きっと海外出張でのお土産だったのでしょう」

古田さんから受け取った物は…