相澤「あの頃のひざしは今よりうるさかったな」閻魔「まぁ…歳だもんね……」 相澤side ページ8
俺はヒーローだ。
人を助け、ヴィランを倒す。
この超人社会の世に生きる人間ならば、1度は憧れるヒーローという職業。その憧れの職業に去年就職した。
と言っても、最初はサイドキックからだったが……まぁそれは目を瞑ろう。
しかし、やっとの思いで非合理的な学生生活を終えて、合理的な1人暮らしを始められると期待していた俺は、想像よりも酷く煩わしい大人の世界を味わった。
「おいおい…なんだこの有様は……」
そう嫌味ったらしく含みのある声で言葉を放った目の前の人間。
ジャラジャラと音をたてる宝石類をこれでもかと身につけた、でっぷりと脂でギトギトのおっさん。これまたどぎつい香水の匂いまで漂ってくるから思わず顔をしかめるのも無理は無い。
「これは…弁償してもらわなければなりませんねぇ…」
…………あぁ………本当に煩わしい。
こんな事態になったのは、とあるヴィラン退治の仕事中。
ただ暴れていただけのヴィランが何を思ったか、宝石店に侵入し人質をとった。おかげで思ったよりも手こずってしまったがなんとか捕獲。御用となった。
そんななかで宝石店のオーナーだという男が、店に侵入されたことをヒーローのミスだとして、賠償金を求めたのだ。
確かにそれはこちら側の落ち度だが、それくらいこの世界で日常茶飯事なんだから個性保険その他諸々でどうにでもなる。
しかしそれを理解した上で、この男はヒーローに賠償金を請求した。普段正義の名のもとに行動するヒーローの不祥事はマスコミの格好の餌。それをもとに民衆の同情を煽ぎ、客を寄せる。
オーナーなんて大した地位にいても、所詮はただのクズってわけだ。
「はぁ…」
あの後すぐ、偶然居合わせたエンデヴァーの説得(という名の脅し)により賠償金の請求は取り下げられた。
今は家に帰るために電車に乗っている。
本当はタクシーに乗ろうかとも考えたのだが、1人暮らし1年目の人間が高いタクシー代を払って帰るのはあまり得策とは言えない。
疲れた体を無理矢理動かして、帰路についた。
相澤「あの時はまだ可愛かったがな」閻魔「えっ…今は可愛くないの…?」 相澤side→←…! あんたは！合理的依存症人間!
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雪羅(プロフ) - Miraiさん» コメントありがとうございます!読者さんのノリが良くてこっちも面白いです。ごくせん好きなのでそう言って頂けて嬉しいです!! (2020年3月11日 13時) (
レス) id: 9caae3673b (このIDを非表示/違反報告)
Mirai - なんかごくせんみたいだった。面白かった、、ｗｗｗ (2020年3月10日 12時) (レス) id: 425ef9bbb8 (このIDを非表示/違反報告)
Mirai - 初コメなんですけど、ここのコメ欄面白すぎません？やばみざわなんですけど？時代遅れがでてしまった、、 (2020年3月10日 11時) (レス) id: 425ef9bbb8 (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - アトラさん» くっ…漆黒の翼め…!この性(聖)なる母である私に喧嘩を売ろうというのか!? (2019年7月31日 22時) (レス) id: 9caae3673b (このIDを非表示/違反報告)
アトラ - ふふ...漆黒の翼の私前ではそんな言葉珍しくもないわ(変態) (2019年7月31日 10時) (レス) id: 32785243ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪羅 | 作成日時：2019年3月22日 12時
