三十五幕 ページ36
「ご紹介頂きましたブラック本丸対策課、代表の
そうやって、なんとか講習会が始まった。
桜先輩のふわふわさ…みたいなのがあれば、大体なんとかなるし。
「A」
「ん?なんですか?
「ありがとう。俺を止めてくれて。」
「あはは…いや、その…」
「自分で言うのも何だけど、本気で切れた俺、相当怖かっただろ?」
「えーっと…」
「いいよ。こういうときは気を使わないで。」
「はい…凄く…」
「だよな…『ああ』なったら、課長でも俺に近づくのを躊躇うから…」
「え?!あの、怖いもの知らずみたいな課長が?!」
「しっ!声大きい。」
「あ…ご…ごめんなさい。」
「まあ、そうだね。何時もは『ああ』ならないように気をつけてるんだけど…なると、俺でもブレーキ効かないんだ…だから、ありがとう、A。」
「いや、あれは…なんか、誰かに押された気がして…」
「そうであったとしても、俺を止めたのはAだろ?自信持っていいんだよ。」
「は…い。」
嬉しかった。
だって、蘇芳さんにはいつも怒られてばっかりだったし、初めて認めてもらえた気がしたから。
うわー。今の私、だらしない顔してるんだろうな…
そうやって次々と色々な課が紹介されていく。私が知らない課も沢山あってとても勉強になった。
あ。
次は
「はい!最後は我々審神者育成課!育成課の説明は、私、桜が務めます!」
「私たち育成課は創立されてまだ数年とかなり新参の課です。なので、名前を知っている方もいないでしょう」
えっ?!そんなに新しかったの?!
「私たちの課の仕事は、一言で言えば、『審神者の再教育』問題を起こしたら私たちの所に放り込まれます。まぁ、と言ってもこの中の大半の方には関係ないんですけどね。そのため、基本的に私たちは、『嫌われ役』です。対策課や、新人課の様に幅広く知られているわけでも、ヒーローのような課でもない。けれど私たちがいるから、他の課の仕事が少し楽になる。そんな課なんです。」
カッコいい!
確かに、他の課みたいに業務内容は話せないけど、それでも、育成課の名前が審神者さんたちの心に残ればいいっていう…
そんな桜先輩の気持ちか伝わってくる…
「だから、私たちは、自分の仕事が好きです。なので、変な事言われてキレちゃうスーちゃんの気持ちもわかります」
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作者名:雪園霧花 | 作成日時:2018年10月13日 18時