十八幕 ページ19
「ここは？」
「トレーニングルーム。」
「何をするところ何ですか？」
「色々だよ。戦闘訓練に使ったり、演舞の練習をしたり…まあ、自由に使える」
「全課共通でつかえるの。
え？
まさか…戦闘訓練をやるとか言わないよね？
「今回、Aには霊力に慣れてもらおうと思って」
ほっ。戦闘訓練じゃなくて良かった…
ん？待って？確か、霊力って慣れてないと
ぶっ倒れる
んじゃなかったっけ？
「A？聞いてる？」
「あ…はい！聞いてます！…けど、慣れさせるってまさか…」
「うん。早い話、倒れて慣れろって事。」
やっぱり！
わーん！今日もスパルタまっしぐらだよー
「できるだけAちゃんが倒れないように私もサポートするから、頑張ろうね？」
ああ。
藤さんが天使に見える！
よーし！Aがんはる！
「俺は別の仕事があるから、後は藤さんに見てもらって。」
あ。だから、藤さんがいたんだ…
「よろしくお願いします！藤さん！」
「ええ。一緒に頑張りましょう。」
✿ ❀ ✿ ❀
「…ぅ。」
「あ。Aちゃん。起きたね。私の事、わかる？」
「藤…さん。」
「そう。大丈夫？気持ち悪いとかない？」
「それは、無いです。」
「良かった。…これで4回目か。」
「4回…」
普通は2〜3回倒れたら慣れるって言ってたけど…もう4回倒れてる。
いや、昨日のも合わせたら、5回か。
はー。
私って出来が悪いのかな…
「落ち込まないで。大丈夫！少しずつではあるけど、霊力に慣れてきてるはずだから、焦らないで根気強くやっていこう？」
「でも…もう4回倒れてますし…」
「全然大丈夫。実は、霊力に慣れ易いかどうかって結構個人差があるの。だから平均って、あんまり役に立たないから。」
「そう…なんですか？」
「ええ。」
そういえば、
じゃあ、私もいつかは慣れるって事…
よし！
「藤さん！もう一回お願いします！」
「やる気になったのは良い事だけど、Aちゃん、少し休憩しない？」
「え？」
「だって、Aちゃん始めてから一度も休憩してないでしょ？もうお昼も近いし、体だってかなりキツイと思うし…」
「そんなこと…無いです！」
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作者名：雪園霧花 | 作成日時：2018年10月13日 18時
