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「ちわっす、的場〜ご飯作って」
『はーい、いつものでいい？』
虎杖くんのお爺さんが入院するようになってから、虎杖くんはよく家の定食屋にやってくる。自炊が面倒だからだそう。うちの店も大体は常連客しかやって来ないし、余程のことが無い限り忙しくはならない。客の顔もいつも頼む定食も全部暗記している。
看板メニューのカツ丼定食。それが彼の大好物である。昔は両親の手伝いとして皿洗いや下準備しか出来なかったが、今は1人で厨房に立つことも多い。皿に盛り付けて彼のテーブルにコトンと置けば、嬉しそうに頬を緩ませた
「やっぱ的場の手料理って美味そうだよな〜！」
『美味しそう？見た目だけ？？』
「はい！めちゃめちゃ美味しいです！！！」
『そりゃどうも』
うまいうまいと口いっぱいに頬張る姿だけは素直というか可愛いというか……
「俺、的場のカツ丼が毎日食いたい」
『それ"お前の味噌汁が毎日飲みたい"って言ってる？』
「そうだけど……うーんそうじゃない」
『うわ〜傷ついた』
この前彼氏持ちだって言ったじゃん？？この天然タラシは？？？あと何気に失礼じゃない？？？
「でもさぁ、俺と的場が付き合ったら毎日こうやって話せるしご飯も食べれるし…楽しそうだよな」
ボソリ、とうわ言のように呟く彼。取り敢えずは知らないフリをして皿を磨く。するともう食べ終えたのか、わざわざ食器を厨房まで持ってきてくれたのだ。
「な、どうよ的場」
『……私身長も尻も虎杖くんの理想と大違いだけど？』
「人は見た目だけじゃないって言うじゃん？それに家庭的な子も素敵だと思う」
『急に好み変えないでよ。この前と真逆』
「俺はストライクゾーンが広いんだ」
『でも球はこないよね』
辛辣だな的場！とぶすくれる虎杖くんを他所に洗い物を終えた。まだ怒ってるだろうなと思っていたが……帰り際、ふとこちらを振り返って無邪気に笑う。
「またな、ごちそうさん！」
この時の虎杖くんは、本当に優しい眼差しになる。多分無意識だろう。今までもあの人は思わせぶりな態度取ってきたんだろうなあ…実は陰で女子人気が高いのでは、と考えたのはナイショの話。
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アホの化身 - 惚れる（尊死） (2020年12月22日 18時) (
レス) id: 62410cc231 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 面白かったです！なんか、こう、見ていてムズムズする感じ(？)がすごく好きです！最後の補足で分からなかったところが分かってスッキリしました (2020年12月22日 17時) (レス) id: 9f4a8dbb0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコ＆ピーナッツ
| 作成日時：2020年12月22日 14時
