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34.封じる ページ35

その翌日俺達は洗濯物を干していた。

「チームで鬼ごっこ?」

「ああ、個々での逃走じゃほぼ死ぬ」

死という言葉に苦虫を噛み潰したような表情をするエマ。そんな彼女の顔を見てかレイは言葉を付け足した。

「でも皆の動きは悪くなかった。データは色々手に入れた」


「実際は隊列を組んでチームで逃げる」

「チームならお互いの弱点も補い合えるしな」

「っそのためのチームに分けてチームで逃げる鬼ごっこ」

俺の言葉にエマが驚いたような表情を見せた
でもそれは一瞬で、すぐに普通に戻った。
...気のせいか?


「とりあえず今から隊列の型10種言うから覚えろ」

「...耳で?」

「できねぇ?」

「楽勝!!」

レイの挑発に乗るエマ
まぁ実際覚えられてるあたり凄いよな。だからレイもわざと焚き付けてるんだろうし。


「近く、ドンとギルダを引き入れよう。事情を話して隊列を率いてもらうんだ」

4人じゃ人手が足りないし、全員でずっと教えていられるほどの時間が無い。

でも...
Aは原作にあったあの場面を思い返した





場所は変わって食堂
この前と同じように食器洗いをしている。


「──で、こっちはどうする?」

レイはフォークを俺達に向けながらそう言った。

ママとシスターを...

「方法を考えよう」

「恐らくこの件では俺とお前らしか動けねぇだろうからな。エマも弟妹(ほか)も無理だろ。心情的に」

俺は黙って頷く。

「それが正常なんだけどね。まずママとシスターを引き離すことかな。一人ずつ3対1で封じていこう」


食料庫で淡々と作業をしながら話を進める

「封じる...ね」

「殺すより難しい。“殺すことは不可能じゃない”──のに」

「殺せねぇからな別の意味で」


食品(ぼくら)にすら発信器という細工をしているんだ。飼育者(ママたち)にも何か鬼が管理する上での細工があっても不思議じゃない」

「だよな、憶測だが0じゃねぇ。実際病気や事故での突然死とかどうすんだって話だし」

「何があるかわからない以上、殺すのはリスクが高すぎる」

レイの言葉を肯定するようにそう返した。

「うん。やっぱりママは恐ろしいよ
発信器をわざと見せた...あれ一つで

1, 脅しで逃げられない
2, 発信器は壊せない
3, 飼育者も殺せない

いくつも僕らの動きを抑えている...」

ママのたった一手に気づいたとしても気づかなかったとしても俺達の行動は阻まれる。


「俺達が絶対迷うってわかってる。そう育てたのはママだからな。」

35.内通者1→←33.弱点?



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作者名:ルノチキ | 作成日時:2021年5月9日 12時

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