この世界で生き残るために【約束のネバーランド】【男主】 (ページ3)

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2.違和感ページ3

そもそも、なんで前世を思い出したかと言うと、それは俺がこの世界で3歳の時まで遡る。

あれは雨が降りそうな蒸し暑い夏の日のこと。

いつもより寒い気がしたが特に気に留めることもなく、みんなで鬼ごっこをやっていた。

──回想──

「A発見！！」
「わっ、ノーマンだ！逃げなきゃ！！」

鬼だったノーマンに見つかり、追いかけっこの膠着状態が続いていた。

スタミナなんかとうの昔に切れ、ジワジワと追いつめられている。

焦りと疲れからか額に汗をかいていた。

そんな時、目の前に溝があったが、ジャンプすればギリギリ越えられそうだった。

「ここをこえれば！」

ジャンプのために踏ん張ったその時。
ぬかるんだ地面に足を滑らせ、為す術なく落っこちた。

「うわぁっ！！」

幸いそこまで高さはなく、足や手を擦りむいたくりいだった。

でも当時の俺はただの3歳児。痛みに耐えられるはずがない。

「A！？」

「うわあぁ〜〜〜ん！！うぅっ...ﾋｯｸ」

「スーザン！！Aが落ちちゃった！！！」

丁度近くにいたスーザンをノーマンが見つけ、助けを求める。

「ノーマン！ママ呼んでこれる？」

「う、うん！！」

スーザンは直ぐに状況を把握し、指示を出した。
ノーマンが行ったのを確認すると僕の元に駆けつけてくれた。

「A！大丈夫！？直ぐにママが来るから」

大丈夫、痛くないよ。と僕を励ましてくれるが、なんでか動悸が治まらない。

「う...はぁっ......」

なんでか体が熱いし、気分も悪くなってきた。

「A？もしかして...やっぱり熱い！」

スーザンが僕の様子のおかしさに気づいたのか額に手を当ててくる。

段々意識が薄れていき、最後に見たのはスーザンの焦った顔だった。

次に目が覚めたら次の日の昼になっていた。
ここは、医務室？

なんだか前よりも頭がグワングワンするし、体の内側は暑いのに肌寒い、なんとも言えない感覚に襲われていた。

「うぅっ、ゴホッゴホッ...」

「A起きたのね。ちょっとだけ起きれる？」
薬を飲まなきゃ。とママがコップと薬を持ってきた。

それに頷き、薬を飲む。

「...にっがぁ。」

苦味を薄めるためにコップ水を飲み干した。

「しっかり休めばすぐに良くなるわ」

僕の頭を軽く撫でたママは年少者たちの世話のため、部屋を出ていった。

なんだろうこの違和感...
何かがおかしい気がする。

そう思いつつも薬の副作用かまたすぐに眠ってしまった。