検索窓
今日:15 hit、昨日:85 hit、合計:190,792 hit

19.泥船 ページ20

「オイコラ保護者ども!あのバカ何とかしろ、無茶苦茶だ!!」


「ねーホント、でもよかった元気で」

「エマ最近笑顔少なかったしね〜」

レイの焦っているような怒鳴っているような声とは対照に、ノーマンと俺の声はあまりにも呑気だった。


「じゃなくて止めろよ、死ぬぞお前ら3人とも。
…お前らはハナから分かってんだろ」


「エマが、泣いたんだ...最初は怖いから泣いているんだと思ってた。
でも違ったんだ僕は自分が死ぬのが怖かった...。
けどエマは家族が死ぬのが怖くて泣いてたんだ。


すごいよね、あの状況で何かを守ろうと考えられるんだ」


「でも正しくない!泥船だぞ...ぶっちゃけ4人だろ4人なら逃げられる」


「お前らは正しい、自分を恥じるな。情で判断を捻じ曲げるなノーマン!A!」

「違うよレイ。僕も泥船をつくりたいんだ」


「......は、なんでだよ。お前は違うだろ!?
もっと冷静でいつだって“正解”を...

なのにどうして...!」


「好きだから、好きだからエマには笑っていてほしいんだ」

“好き”そんな理由で自分の命を天秤にかけるノーマン。
傍から見れば狂った異常者か献身者だ。



「頭おかしいだろ...それでエマが死んでもいいのかよ!!」

「死なせない。

そのために僕は僕を利用するんだ。
幸い、僕はやろうと決めてできなかったことは一度もないんだよ〜。

泥も焼けば器になるでしょ。泥船が必ずしも沈むとは限らないよ」


「馬鹿げてる!
...なぁ、Aだってそう思うだろ!?」

20.賛成→←18.演技



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (148 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
307人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ルノチキ | 作成日時:2021年5月9日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。