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15.話す ページ16

エマside

物置部屋からテーブルクロスをくすねてロープを作った。


そして作ったロープをお腹に巻いて服で隠す。
これならママにバレずに森まで行ける。




「“ロープ”ゲット!」

穴の空いた木にロープを仕舞う。

これで塀は越えられる。




辺りを見渡しながら歩くノーマンの後ろをついて行く。



「さぁ難題はこれからだ」


「うん...」

“発信機”...

そして“全員を連れ出す方法”



「ねぇノーマン。
レイとAには話しても大丈夫なんじゃないかな...」

私とノーマンだけじゃ次の出荷までに間に合わない。

ママの隙を突くためにも味方は多い方がいい。



「それは僕も考えてた」

「レイならパニックになったりしないだろうし、物知りな分機械にも詳しい。

それにAも普段はおちゃらけてるけど、医術に長けているし兄弟からの信頼も厚い」


あの2人が加われば計画の幅が広がる。



「?」

ノーマンは何やら考えている様子だ。
何を考えているんだろう。


「レイには僕から話すよ。エマは一度戻って...」



「なんで?今話せよ」

でも確かに。今話せばいいんじゃ...って、

「「!!?」」

「レイ!?それにAも!!」


そこには、岩に腰を下ろして本を読んでいるレイとその隣に立っているAがいた。



「悪ィツケてきた」

「二人共、なんか様子変だったから」


「〜〜〜〜〜!!!??」

まさか二人にバレるなんて
まぁ結局伝えるつもりだったから良いけど



でもそれじゃあ
もしかして、ママにも......


「いー加減気になるから、問い詰めようと思って」


レイが持っていた本をAに渡す。
そして、空いたその両手で私とノーマンの肩をガシッと掴んだ。


「門で何があった?」
「え?」


その言葉にドキリとする。

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作者名:ルノチキ | 作成日時:2021年5月9日 12時

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