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工君の背中をさすっていると、後ろから後続の人たちがやってくる。
「工、大丈夫か?」
「若利は?」
「若利君なら、もう先に行った」
指をさした先に、若利君はいない。
覚君は呆れたように工君を見下ろしていたが、「じゃあ先行くわ」と声をかけるとほかの部員たちを連れて先に進もうとした。
「ただの食いすぎだったら、Aちゃんと獅音二人で大丈夫でしょ?」
「うん。ちゃんと連れて帰る」
「頼むわ。じゃ、工、無理すんなよー」
先輩たちの会話を聞きながら、工君は青ざめた唇を力なく噛んだ。
笑い飛ばされるより、多分きついんだろう。
すぐにでも立とうとする工君を慌てて止めて、経口補水液を渡す。
「ゆっくりでいいよ」
「すみません……」
これで、次の練習の気分が下がらないといいんだけど。
「俺、牛島さんよりも頑張ります!」
「……あぁ、頑張れ」
うーん、気にする必要なかったみたいだ。
結局あのあとすべて戻しちゃった工君。
私の中の工君はいつまでも変わらない。
「工、食いすぎでばてたってな……」
ゆらり、と現れたのは鷲匠監督だった。
部員は心配しつつも笑っていたけど、一気に空気がぴしゃりと変わる。
「もう大丈夫です!全部出しましたので!」
「……この馬鹿もんが!!」
監督の怒鳴り声が体育館に響き、周りの部員たちが思わず身をすくめる。
だけど工君は平然としている。
「強い精神が、エースの資質だと思うんだけどなぁ」
ぼそっとつぶやくと、若利君を除いた3年生がうんうんと頷いた。
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sally(プロフ) - 初コメ失礼します!!!以前からずっと更新の度に読ませていただいてます。牛若が好きで読み始めたのですがほんとに好きです…。着信音ほら貝で出陣が個人的にめちゃめちゃツボだったのでついコメントしちゃいました笑これからもひっそり応援させていただきます! (2020年4月25日 18時) (レス) id: e30a41127b (このIDを非表示/違反報告)
いすだ(プロフ) - コハクさん» コメントありがとうございます!最近小説を書くのが楽しくてつい沢山更新しちゃいます笑今週末、続編が出ますのでそちらでもよろしくお願いします! (2020年4月22日 12時) (レス) id: 3712830079 (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - 更新頻度が高くて嬉しいです泣いすださんの作品大好きです!応援してます! (2020年4月21日 13時) (レス) id: 204a8dc5ce (このIDを非表示/違反報告)
いすだ(プロフ) - 中村千尋さん» いつもコメントありがとうございます!ついに原作に入りましたが、全く終わる目処はたってませんwこれからも宜しくお願い致します! (2019年12月1日 10時) (レス) id: 8d99caffe6 (このIDを非表示/違反報告)
中村千尋(プロフ) - うおおおお!原作のあのシーンに入った!!いつも楽しませてもらってます (2019年11月29日 0時) (レス) id: a991a170a0 (このIDを非表示/違反報告)
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