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よろしくさくさく。 ページ3
――「あれ、あそこにいるの佐原じゃない？」
「え……」
小学生の頃。古森と同じクラスにいる、いつも友達に囲まれている佐原。
学級委員長もしていて皆をまとめる声はよく届くし、何をしても目立つという感じだった。
古森が指をさしたところには、サーブをしようとしている佐原がいた。
じっと見ていたからか目が合い、ぱあっと明るい表情をしてこっちに向かってきた。
「古森君じゃん！ バレーしに来たの？」
「うん、あ、こいつ佐久早」
古森が急に紹介をしたので思わずびくっとなる。
ぺこりと頭を下げると、佐原は顎に手を当てた。
「佐久早君……うーん、あ、さくさく！」
「え」
「ぶっ！」
「よろしくね、さくさく！ 私佐原A！」
満面の笑みで言う佐原に最初はぽかんとしていたが、ずっと笑っている古森に気づいて俺はぎろりと睨みつけた。
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