検索窓
今日:20 hit、昨日:3 hit、合計:53,160 hit

現エースから次期エースへ。 ページ36

烏野高校二回目のタイムアウト。
 


「一気に決めるぞ」


「おう!」


「英太君、もう一本……」



そう話していると、烏野の応援団の声が大きくなった。

……まぁ、負けるわけないのよね。強豪校が応援でも。

白鳥沢は、負けることなく、校歌を歌う。

士気が上がるのが分かる。

英太ちゃんのサーブは、誰にも止めることはできない。

チャンスボールで返ってくる!



「若利!」



誰もが決まった、と思ったところに、翔ちゃんはネットからかなり離れたところでブロックをした。

ボールは弾かれ、白鳥沢のコート内に落ちる。



『マジか……!』



ちょっと憧れるわ。

忠ちゃんのサーブ、工ちゃんを狙ってる……!



「アウト!」



カスッと触ってしまったボールは後ろに飛んでしまう。



「あああ!」


「すまん、ジャッジ遅かった!」


「いえっ、あっっくそ!!」



点数をこれでひっくり返された。

まずいわね、工ちゃん焦ってきてる。

ここまで追い詰められたのは、久しぶりですもの。無理もないわ。

鍛治君が立ち上がり、タイムを取ろうとしていた時だった。



「どうした五色。お前のその実力で、何を焦る必要があるんだ」



頼もしい、現エースから次期エースへの言葉。

眉間のシワがなくなり、すごく落ち着いたような顔をした工ちゃんは、「はい」と返事をしただけだった。

飾らず、なんの含みもない。

鼓舞ではなく事実。

これ以上の言葉はきっとないわね。

……さ、負けていられないわ。

忠ちゃんのサーブは、若の方に飛んでいく。

取らせるわけ、ないでしょう!

アタシがレシーブしたボールは、綺麗に賢ちゃんにいく。

自分であげたかったんだけど、ここは繋げることでアタシは活躍しなくちゃ。



「五色!」



いつものスパルタセッター。

だけどここはきっちりと点を決めてくれる。

うん、いつもの工ちゃん。

ここで、14対15。ラスト1点。

敵も味方も飲み込め。

王者が勝つという雰囲気に。

体育館の扉から、誰かが入ってくる。

横目で見て、目を見開く。

ここで帰ってきたのは、蛍ちゃんだった。

だけどもあと一点……いえ、帰ってきたからこそ油断はできない。

だって、最終セットまで持ち込ませたのは彼のせいというしかないじゃない。

烏野は意地でも負けるかと強気で、ここで飛雄がツーアタックを仕掛ける。

15対15。ここからしんどいデュースだ。

メイクが崩れてこようが気にしない。

正真正銘のラストバトルよ。

若の微笑み。→←ノータッチエース!



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (138 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
876人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 白鳥沢 , オネエ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Nagi(プロフ) - 大好きですっ!!! (2021年10月24日 1時) (レス) @page49 id: 974074d1dc (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣 - すごく面白かったです!これからも頑張ってください! (2020年3月31日 22時) (レス) id: 44c29d146e (このIDを非表示/違反報告)
いすだ(プロフ) - クロネコさん» コメントありがとうございます!ハマってくれてうれしいです!! (2019年10月17日 23時) (レス) id: f860ac395f (このIDを非表示/違反報告)
いすだ(プロフ) - 短気っきーさん» ありがとうございます!オネェ男子最高です……作者様の紹介ありがとうございます。今度見てみますね! (2019年10月17日 23時) (レス) id: f860ac395f (このIDを非表示/違反報告)
クロネコ - とても面白かったです!!ハマりました!! (2019年10月17日 20時) (レス) id: ba8b81f396 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:いすだ | 作者ホームページ:オネエのすとーりー  
作成日時:2019年6月29日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。