いつか見つけるわ！ ページ32
少し前のこと。
「若利君、先週貞子やってたの見た？」
「見てない」
「怖いんだけどさ〜主演のブリュンヒルデ玲子、めっちゃ可愛いから見ちゃったよね〜」
「そうか」
「良くない？ブリュンヒルデ玲子」
「誰かわからない」
なんの会話をしているのよ……。
若と覚ちゃんが、昼食を食べながら会話している。
でも、うーん。あれは会話していると言えるのかしら？
「あ！華子ちゃんも出てたよね！見たよ見たよ〜可愛かった！」
『そうだったの？見ればよかったわ』
「え！家族が出ているやつとか見ないの？」
「あまりね。なんか自分と似ている顔が出ていると変な感じなのよね』
アタシは低カロリーのチキン定食と、サラダを受け取り、さりげなく若の隣に座った。
そしてアタシの目の前に英太ちゃんと獅音が座る。
「若利君て、何やってても楽しそうじゃないよね！」
「失礼だな！」
『若は、どうしてバレー始めたの？』
「父親に少しの間教わった」
「へぇ！父ちゃんは選手？」
「あぁ、二部リーグの選手だった。結婚より前に怪我が多くて引退してしまったが」
「へー！なんて選手？」
「空井崇」
二部リーグだと知らないわね。
空井崇……あとで調べておこうかしら。
この間にも、覚ちゃんはどんどん聞く。
「知らない。ていうか牛島じゃないんだね？」
「婿養子だったからな。両親はだいぶ前に離婚したが」
「え、ゴメン！」
「？いや？」
地雷踏んだかと思ったけど、若は特に気にしていないみたいね。
『会ったりはするの？』
「いや、今は海外にいる」
「へー！かっけえ！」
「じゃあ若利君、スターになれば父ちゃんも見るね！」
「……そうだな」
「若利のお父さんの代に白鳥沢は全国制覇を果たしたんだったはず」
「マジ！？スッゲーじゃん！じゃあ父ちゃんみたくなりたい的な？」
「いや、特には」
もう、その話聞いていたら……アタシ泣けてきたわ！
『若！絶対アタシ若のお父さん見つけるわ！』
「え、お前が！？」
『いつかよいつか！それで、若に会わせてあげる！』
そんな会話していたのを、なぜか思い出した。
いつかなりたい、若利の理想のエース。
そして、そのお父さんに「若はすごいエースです！」って言いたいの。
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Nagi(プロフ) - 大好きですっ！！！ (2021年10月24日 1時) (
レス) @page49 id: 974074d1dc (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣 - すごく面白かったです！これからも頑張ってください！ (2020年3月31日 22時) (レス) id: 44c29d146e (このIDを非表示/違反報告)
いすだ(プロフ) - クロネコさん» コメントありがとうございます！ハマってくれてうれしいです！！ (2019年10月17日 23時) (レス) id: f860ac395f (このIDを非表示/違反報告)
いすだ(プロフ) - 短気っきーさん» ありがとうございます！オネェ男子最高です……作者様の紹介ありがとうございます。今度見てみますね！ (2019年10月17日 23時) (レス) id: f860ac395f (このIDを非表示/違反報告)
クロネコ - とても面白かったです！！ハマりました！！ (2019年10月17日 20時) (レス) id: ba8b81f396 (このIDを非表示/違反報告)
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