ん。２【音駒】

ん？ ページ21

私は、あることに気付いた。
　


『ん？』


「ていうかおい、人足んなくねーか」



クロも気づいたみたいだ。

どこを見てもヒナと、飛がいない。

主将さんの話を聞くと、補習を二人とも受けているみたいだ。

中学の時もそうだけど、結構お馬鹿さんだったからなー。

とりあえず無事に来たことを確認したし、ちゃんとマネージャーの仕事をしよう。



「……あんなやつ、音駒にいたっけ？」



そう、烏野高校の人が言っているのが聞こえた。

多分、リエのことだと思う。

時は、ちょっと前にさかのぼる。




──「リエーフを、本格的にうちのメンバーに入れることにした」


「「！」」


「基礎はまだまだだが、ちゃんと支えていけば何とかなるだろう。まずは今回の合宿で慣れてもらうぞ」


「お、おれ！頑張ります！！」



気合は十分だったし、今の所失敗しても皆がカバーしているし、問題はないと思う。

粘るのもありだけど、ちょっと攻撃力の足りない私たちにとってリエーフは貴重だ。

未熟でも、もろ刃の剣でも、使えるもん。



他校が苦戦するところを見るのが、楽しみだ。
　

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