体育館裏で愚痴をぶちまける。３【青葉城西】

助けてもにパンマン！！((( ページ19

『あの、花巻先輩。もう降ろしてくれません？』


「お、表スイッチが入ったな。降ろすもんか。」


『降ろしてくださいお願いします。』



何でここに着いたとたんに担ぎ始めたのかが知りたいんでけど！！



「お前歩けないんだろ？じゃあ担いでやらなくっちゃな。」


『おぶるでいいです。』


「お姫様抱っこでいい？」


『おぶれっつってんだろ。』



この先輩には耳がないんですかね！？

誰でもいいから来て助けてくれないですかね…。



「あ、あの…！」


「「？」」



誰かに話しかけられ、花巻パイセンはそっちの方を見る。



「あ、危ないから、降ろした方がいいと思うぞ…！後、今日はうちのマネージャーだ。」


「……そうだったね。じゃあな、A。」


『あ、はい。』



茂庭先輩が…助けてくれた。

花巻パイセンは、そっとおろしてくれた。



「だ、大丈夫かい！？」


『あ、はい。ちょっと階段で落ちてしまって。捻挫しました。』


「階段から！？頭とかは大丈夫なの！？」


『5段目からだったので大丈夫です。』


「それ結構高くない！？」



にしても歩きにくいな…。足を引きずる感じだからそうか。



「…おぶろうか？」


『い、いえ！そういう訳にはいきません！自分で歩いていきます！』


「あ、でも、肩くらいは貸すよ。」


『す、すみません…。』



失礼します。と言い、肩を借りる。よかった、これで190超えている黄金川君とか青根君とかじゃなくって。



「あれ、Aちゃんどうしたの？」


『あぁ、二口君…ちょっと階段から落ちて、病院行ってた。』


「Aちゃんって意外とドジだよねぇ。」



ドジというか…周り見ていないただのバカかもしれないんですけどね。

青根君がズイッと前に出てくる。

真顔で、無言だから何を考えているのか分からない。

いや、でも読み取るんだ。

………何となくだけど…。



『ありがとう青根君。大丈夫だよ。』



そういうと、青根君は小さくため息をついた。安心したようだ。



「二口以外に青根のことが分かる人がいるとは…！」



そこに驚かれるとは思わなかった。

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