【白鳥沢】『うち』に帰ろう。【シェアハウス】

停電も悪くない。 ページ36

皿を片付けて服を持って風呂場に向かう。

服を脱いで、風呂場に入る。

髪を適当に洗い、体も洗う。

ボディシャンプーを使おうとして見てみると、自分の適当に買った女物とは違い、いくつか男物のシャンプーがある。

ちょっと面白くなって笑ってしまった。

全部流し終わり湯船に入る。

あー、すぐに上がれって言ったから多分この中に入っていないだろう。

まぁ別に入ってても気にしないけどな。

あー、あいつらが気にするか？

別にいっか、と思って入った瞬間。



どおおおおおおん！！！



「うおっ」



どこか近くに落ちたのだろう。

物凄い音と同時に、電気も落ちてしまった。

湯船に入るときで良かった〜……だけど、真っ暗で何も見えないな。



「日暮さん！大丈夫ですか！」



声で判断する限り、五色だろう。

ろうそくを何本か用意していたから、そのうちの一本を直ぐにつけて持ってきてくれたみたいだ。



「オー五色、そこ開けるなよ。そのまま床に置いておいていいから」


「あ！！！は、はい！！」



慌てて出ていくのが見えたな。

まったく、心配しなくてもいいのに。



「あ、あの……」


「ん？」



まだ五色がいたのか。



「お、俺の分のろうそく持ってくるの忘れちゃって……その、戻れないのでいてもいいですか……？あ、あの！体とかは見ないので！！」


「……あはは！お前はホントにあほか！！分かった、すぐに上がって着替えるから待ってろ」


「え、あ、ちょ、まってくださ！！」



声が裏返っているのを聞いて余計に腹が痛い。

うん、ちょっとこういうのも悪くないな。

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