【白鳥沢】『うち』に帰ろう。【シェアハウス】

あははははは！！！ ページ28

天童side

　

本当にいよいよおかしくなった。

獅音の隣にいた工はビクッとしてしがみついてしまっている。



「あはははは……ついに、ついに終わったぞ！！！」


「もしかして……仕事、ですか？」
　

　
おずおずと聞いたのは隼人だ。

しかし無反応のままAさんは冷蔵庫をガサゴソと漁り、一つの缶ビールを手に取る。

カシュ、と開いた音がしてそれを一気に飲み干して机の上に勢いよく置いた。



「お前たち、ピザを頼んだのか！よくやった！あはははは！！」



目はギラギラとしているのに隈は相変わらずひどい。



「あの編集長、私に正確にズバッと言ってくれやがるからムカつくんだ人が傷つくって言うのに！！

イラストを描くあいつだって関係ない話ばかりするしもう我慢ならねえ！！」



大声でくどくどと愚痴を言いまくるAさんに唖然としている俺達だが、ただ一人若利君だけは「大変でしたね」と声をかけるのだ。



「これで売れなかったら承知しねえぞこんちくしょー！おい、ピザどこだピザ！！」


「あ、はい！」



獣のようにピザを食べてビールも２缶飲みほし、Aさんは完全に酔っぱらっていた。



「だいたーい、おかしいと思わないか？私は売れているはずなんだ……なのに新作を作れ、作れって……うるせえよ……」


「日暮さんって、なんの仕事をしているんですか？」



チャンスだと思ったのかは知らないが、白布が酔っ払っている日暮さんに聞く。

太一や隼人は「今聞くのか！？」と言う顔をしている。



「……そーんなの教えるわけねえだろ！！あはははは！！」


「えー……」



教えてくれなかった……。
　

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