【白鳥沢】『うち』に帰ろう。【シェアハウス】

男子高校生を運ぶ。 ページ18

「白布……」



保健室のベットに横たわっていたのは、まぎれもない白布だった。

顔が火照っていて、つらそうだ。



「賢二郎、賢二郎」


「ん……」


「起き上がれるか？」



川西が白布を起き上がらせて、腕を引っ張り首に回す。



「太一、身長でかいんだからかがめ……」


「あ、ごめん」


「とりあえず、車まで運べるか？」


「はい」


「だめだ……今、帰るわけには……」



ブツブツとそう言うが、そんなのは気にしない。



「この状況で行っても牛島や五色が困るだけだ。いくぞ」



荷物を持ち、車に放って川西は白布を後部座席に乗せる。



「あの一応俺シェアハウスまでついていきましょうか？」


「いやいいよ、運んでおくから。お前は授業抜け出してきたんだろう？早く戻れ」


「……分かりました。賢二郎の部屋は右から3番目です。一応放課後に報告お願いします」


「ん」



車を発進させてまた家に戻る。

家に戻っている間も、白布は肩で息をしている。

相当参ってるな。



「まってろ、すぐにつくからな」









「うっ、重た……おい白布、自分で歩け！」


「は、はい……」



川西のように肩で担いでも上手くいかないな……。

体力のない私は階段も昇れないから、エントランスのソファに寝かす。



「だぁ！っは、はぁ、疲れた……」



とりあえず、うちに氷枕とかあったかな……あー、買いに行かないとか。

一応眠ってはいるようだ。起きないうちに買いに行くか。



「初めてだぞこんなに疲れたのは……！」

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