白鳥のオネエ。３【白鳥沢】

さりげなく。 ページ40

『今日も暑いわね…。皆、水分補給ちゃんとしてね！』


「は、はい！」



返事は人一倍いいんだけど、汗の量も人一倍だからちょっと怖いのよねぇ。



『工ちゃん、お口開けて？』


「？はい！」



かぱっと大きく開ける工ちゃんのお口に、塩飴を一つ上げた。



「！むぐ、むぐぐ、しょっぱい！でも上手いです！」


『よかったわ〜！皆もいる？』


「お、もらう！」


「ありがとうございます。」


「じゃ俺も〜」


「俺も貰うぞ！」



って後半二人！アンタたち他校でしょ！



『ちょっと！音駒さんに梟谷さんの主将ちゃんどうなっているのよ！』


「今休憩だからさ〜あ、この飴うまいね。」


『ありがと！アタシの一番のお気に入りよ！』


「へへっ、もういっこ〜！」


『ちょっと！もったいないでしょ！』



なんか東京の主将ちゃんって皆自由人なのかしら！



「木兎さん、黒尾さん、なにやっているんですか。」


『もう、京治〜！コータローと音駒ちゃんどうにかしてよ！』


「連れて行きます。あ、俺も飴貰ってもいっすか。」


『そうやってさりげなく貰っていくスタイル、嫌いじゃないわ！』



すると、音駒の主将ちゃんが、アタシの耳元で呟いた。



「今日の夜、飯の前に第3体育館で待ってっから。」


『！』


「あと、俺は黒尾鉄朗ね。よろしく〜」



全く…さりげなく、得意なのかしらね。東京の皆は。

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