【BL】ねぇ、父さん。【黒 尾 鉄 朗】

12　友 ページ12

「よー！君がAか！よろしくな！！」
　

「ば、バレー選手の木兎さんだ…！赤葦さんもいる…！」


「どうも、よろしくね。」



おーおー、いつも以上に輝いているな。



小さな体育館を借りて、今シーズンが終わった木兎と赤葦を連れてきた。

彼らは今、プロであり日本を背負っている者。

良かった…連絡取れて、すぐに来てくれて。



「黒尾さん、先日は色々とありましたが、大丈夫ですか？」


「！…おう。」



先月の葬式の時は、赤葦たちはシーズン中で世界を飛び回っていた。

仕方のないことだ。



「黒尾Aです！お願いします！！」


「よっしゃA！一緒にバレーやろうぜ！！」


「はい！！」


「本当にうれしそうですね。」


「今は、あいつが嬉しそうだからいいんだ。」


「春や冬はシーズンオフなので、良かったら頼って下さい。連絡貰えば一緒にバレーするんで。」


「ありがとな、赤葦。」



木兎もなんだかんだ俺のことを心配してくれた。

すぐに連絡入れたら、オッケー出してくれたしな。

ホント、いい友達持ったもんだ。



「フッフーン。それじゃあAに特別に必殺技を与えてやろう！！」


「ホント！？」


「あぁ、君のお父さんもこれには敵わなかった必殺技だ！」


「チョットチョットー、俺がお前に何時負けたんだよ？」


「んぁ？」


「勝負と行こうか、馬鹿フクロウ。」


「上等だぜアホ猫！！」


「A君、こっちにいこうか。」


「父さん、頑張ってー！」



俺も、笑顔になっているよ。

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