月夜に一匹と一人。 ページ2
「ごーんのすけ。」
夜。
月が明るくきれいな外で、鉄朗はルンルンとしてやってきた。
「本当に今日はお手柄だぞごんのすけ〜！」
ワシャワシャと撫でてくる鉄朗。
本来ならここで引っ掻いている所だが、今回はやめておいた。
「お礼に、煮干しあげるぞ。」
やはりお前煮干し持ってきていたか。
小さく分けて、鉄朗は私に煮干しをくれた。
小さくしないと、飲み込むのが少しつらいからだ。
「いやー、明日のツッキーが楽しみだねえ。」
ケタケタと笑う鉄朗に私は同感する。
なぁ、と鳴けば、「ごんのすけもそう思うか〜！」と調子に乗る。
まったく、私のご主人は…。
「…今回の合宿、本当にお前が来てくれてよかった。」
月を見上げながら、鉄朗はしみじみという。
「もしも、今一緒にいなくって、ごんのすけが倒れていたとなると…俺…。」
まったく、鉄朗らしくない。
シャキッとさせるために、私は鉄朗の腕に猫パンチをした。
「いた！？…そうだよな、俺らしくねえな。ごめんな、心配させて。絶対に、ごんのすけは倒れねえから！！」
ガッツポーズする鉄朗に、私はそうだな。と思いながらもそっぽを向いた。
「ごんのすけ〜、そこは鳴いてくれよ〜。」
明るい月夜に、一人と一匹の影が地面に映っていた。
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中村千尋(プロフ) - 泣きました……うちの猫も最近死んでしまったので余計に泣きました……素晴らしい作品をありがとうございます！！ (2019年8月24日 23時) (
レス) id: a991a170a0 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(プロフ) - 泣けた。 (2017年10月13日 22時) (レス) id: 058a83fe8c (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - 初コメです。完結おめでとうございます。癌になったことろから半分涙目でずっと見ていました。最後の最後で泣いてしまって私は思いました、(私の猫達もいつかは死んでしまう、その時を待ち続けなければならないと)話を読んで猫達と思い出を作ろうと思いました。 (2017年8月9日 20時) (レス) id: e7c0400c79 (このIDを非表示/違反報告)
megane_yukie(プロフ) - 初コメです！完結おめでとうございます！すごく感動してボロ泣きしました…(´；ω；｀) 素晴らしい作品でした、ありがとうございます…！続編の方も無理せず頑張ってください！ (2017年4月1日 6時) (レス) id: 2c3beca2f2 (このIDを非表示/違反報告)
Saki - 初コメです。感動のあまり涙が溢れてしまいました。 (2017年4月1日 1時) (レス) id: 433a87ef7c (このIDを非表示/違反報告)
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