私のご主人。２【黒尾鉄朗】

持って行ってやろうぜ。 ページ21

黒尾side



「ごめんな、ごんのすけずっと起きなくって…。」



朝になっても、ごんのすけはぐったりとしたままだった。

最近、こんな感じだ。



「いえ、大丈夫です。」


「じゃ、行くか。」


「はい。」



ごんのすけを軽くなでて、ツッキーと一緒に会場に向かう。



「…絶対に、ごんのすけの側にいてやってくださいね。」


「！…当たり前よ。」



あいつはくたばったりしない。

優勝するんだ。そんで一緒に祝うんだ。




　







　






3回戦、梟谷にも勝てた。



「よっし！よっし！！！」


「すげえな、あと2回勝てば…！」


「あぁ、いける…いけるぞ！！」



ごんのすけ、待ってくれよ…！



「よっし、ごんのすけにもトロフィー持って行ってやろうぜ！！」


「「おう！」」


「黒尾！！」



相手のコートに立っている木兎は、涙を目にためている。



「俺達の分も…勝ってくれ…！」


「…分かっている。」



木兎の背中をポン、と叩くと、あいつは滝のように泣いていた。

彼らの思いも乗せて、俺達は頑張るんだ。

その日、帰った後に俺は「ごんのすけは勝利の女神なのかもな！」と言った。

少し、笑っていた気がするな。

むしろ落ち着く。→←辛い思いは一緒。

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