私のご主人。２【黒尾鉄朗】

お互い。 ページ14

「…じゃあ、ごんの病気、結構進んでいるんだ。」


「あぁ。」
　

「そうなのかー…。」


「それは…つらいですね。」



おめでとう会をするはずが、一気に暗いテンションになった。



「ごんのすけも、俺も、一緒に最後までいることを決めた。

でももう時間がねえ。練習終わったらすぐ帰るし、ぜってえに優勝してごんのすけに見せてやる。」


「へいへーい黒尾！そうはさせねえぜ。この俺様がごんのすけに優勝したことを教えるんだからな！」


「木兎さん、俺達でいいんですよね？」


「いーや！優勝するのは俺達音駒だ！」


「いやいや！俺だ！」



そんな不毛な会話をしていたが、お互いに落ち着いて、深呼吸をした。



「…お互い、頑張ろうぜ。」


「おう！」


「孤爪、手は抜かないよ。」


「分かってる…。」



皆が立ち上がり、荷物を持つ。



「にゃあん。」


「おう！ごんのすけまたな！」


「また来るよ。」


「じゃあね、ごん。」


「皆来てくれてありがとうなー！」



騒がしかったあいつらは帰って、家には俺とごんのすけだけになった。



「さってとごんのすけ、俺達も祝おうぜ！今日は秋刀魚だってさ。」



そういうと、体を起こし伸びーっとするごんのすけ。

少し元気になったのかな。



「お、ご飯食うかごんのすけ。」



餌を準備して、手を洗い秋刀魚を食べようとすると、俺の好きな腹の部分をすでに食われてた。

ごんのすけは満足そうに加えている。

油断した…！



「あっ！ごんのすけお前珍しく俺の秋刀魚を！しかもうまい所！」


「んにゃあ〜。」


「うっぐう…！」

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