いらない。２【牛島若利】

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「うぅ〜ん…体筋肉痛…。」



どうして若利君、あんなにバレーやったのに元気なんだろう…。

2年目のIH。若利君は帰ってきていきなりバレーをしよう。と言ってきた。

もちろん賛成だったが、まさか夜になってもやるとは思わなかった…。

おかげで、全身筋肉痛である。

今日は休みだ。でも若利君はまた部活ある。

…暇だ。



「お母さんも、妹もいないしな…。」



母は買い物に、妹は友達と遊んでくると言っていた。

こんなにのんびりした休日は久しぶりだ。

今まで、若利君中心で回っていたようなもの。

小さい頃から特別何か欲しいっていう訳もなく、欲がないまま育ってしまった私。

そして、いきなり現れた若利君。

彼にはいろんなものを与えられた。

むしろ、多すぎるくらい。



「私なんかが、いいのかなぁ…。」



若利君が好きな子は、いくらでもいるのに目も向けない。

向いているのは、私一人だけ。



「私も、何かお返しがしなくちゃいけないかな。」



行動しなくてはいけない。何かするわけでもないが、行動しなくてはいけない。

私は、若利君の好きなものはなんだろうかとふと思う。



＿＿「若利君って、好きなもの何？」


＿＿「Aだ。」



ちがう、そうじゃない。



＿＿「えっと違くって…好きな食べ物。」


＿＿「ハヤシライスが好きだ。」



ハヤシライスだ。…というか作れるのか？私。

ええい、とりあえず実行しよう。

私はやってみることにした。

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