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練習時間も終わり、いよいよ試合開始が近づく。
白鳥沢ベンチにはドリンク、タオルが置かれている。
この日のために、とかじゃなくていつも通り用意したものだ。
私ができるのはこれくらいだ。
「いつも通りやればいい。以上」
「「はい!」」
王者を見せつけよう。
強者であれ、獅子奮迅という横断幕が私たちの背中を押す。
コートに烏野と白鳥沢チームが並んだ。
拍手が収まり、アナウンスが流れる。
「これより、全日本バレーボール高等学校選手権大会、宮城県代表決定戦、男子優勝決定戦、
宮城県立烏野高等学校、対、白鳥沢学園高等学校の試合を開始いたします」
会場も始まるの時に備え、わずかに張り詰めたような空気に代わる。
主将同士が挨拶の握手をし終えると、選手紹介が始まった。
「続きまして、白鳥沢学園のスターティングプレイヤーを紹介いたします
1番、牛島若利」
最初に呼ばれた若利君はいつものように威風堂々とコートに向かう。
女子生徒から「牛島く〜ん!」と声が飛んだ。
私はちょっとムッとした。
そんな様子を感じ取ったのか、若利君はハイタッチするはずの私の前で止まる。
ハイタッチするために手のひらを上に向けていたが、突然右手をひっくり返され手の甲を向けられる。
そこに、顔がゆっくりと近づいていく。
実際は、ゆっくりなんじゃないだろうけど、凄くゆっくり感じた。
「?若利君……!?」
何を思ったのか、若利君は右手の甲に、キスをした。
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さつち - 最近読み始めてほんとに一気に読んでしまいました。続きが上がること願ってます。 (3月4日 19時) (レス) @page34 id: c754d1835b (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃ(プロフ) - 一気に読んじゃいました。めちゃくちゃ好きです。続き待ってます!!! (10月1日 1時) (レス) id: 7447c314b6 (このIDを非表示/違反報告)
タク(プロフ) - 若利可愛い、、、将来のとこまで書いて欲しい‼️ (9月23日 16時) (レス) id: fe72dbe904 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (7月29日 23時) (レス) @page34 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
いすだ(プロフ) - mooさん» コメントありがとうございます!若利君はここでは夢主に対して大きな子供(もとい赤ちゃんw)として書いていますので、いとおしさを感じていただけて何よりです^^長い作品になりますが、これからも読んでいただければ幸いです。 (7月20日 10時) (レス) id: b562ecc021 (このIDを非表示/違反報告)
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