いらない。７【牛島若利】

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「そうめんも終わっちまったなぁ」


「A、ちゃんと食べれたか？」


「うん、皆からたくさんもらってお腹いっぱいだよ」



あのあと、「Aも食わないと早く治らないぞ」とお裾分けをもらった。

そうめんは自分で取って、他の具材とかは取ってくれた。

片付けもして、撤収しようとしている皆に手を叩いて振り向かせる。

斉藤コーチに目で合図をし、頷く。



「皆さん、本当に色々と迷惑をかけてすみません。手伝ったりしてくれてありがとうございます。

本当は、サプライズってことで私たち監督やコーチで話し合って……これ！」



じゃん！と出したのは、大量の花火だった。

実は、合宿が始まる前に斉藤コーチや鷲匠監督に相談していたことだった。

合宿の最終日前日に、花火をしたいことを伝えると斉藤コーチは快く引き受けてくれた。

鷲匠監督も、しぶしぶだが了承を得た。

私が安全面をしっかり確認するということでオッケーはしてくれたが……。

そんな自分が足を怪我しては元も子もないのだが。



「えー！いいの！？」


「やったー！」


「全員分、ちゃんとあるよ。だけど、火の扱いには気を付けてね」


「「はーい！」」



なんだか小学生の先生になった気分だ。

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