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「こう、シャシャシャって名前書いて、なんかかっこいい一言添えてさ。

俺は必殺技の名前を書こうと思って。

あれ?もしかして獅音とAはサインの練習しないの?」


「しないなぁ」


「しないね」


「へーっ!」


逆に珍しいものを見るような目で見られている。

そんな話をしていたら、工君の耳がぴくっと動いているのが見えた。

多分だけど、今夜一人でサインの練習するんだろうな。



「わかった!新しい必殺技は……ビッグバン!!」


「覚ィ!!いらんこと言っている暇あったら走ってこい!!」


「あ、やばい」



叫んでいる声が監督に聞こえたのか、覚君は逃げるように外に出ていった。



「獅音君、覚君がまた変なことをしないように一緒に行って」


「分かった」



ちょっと思ったけど、ビックバンって両手両足をバッと開いて飛んでいるイメージしか湧かない。

それだとブロックできないよね。っていうかどういう漢字を当てるつもりだったんだろう。

こういうことを考えている時点で、私は覚君に嵌められているんだろうな。




 








 




体育館の大きな窓の外もすっかり暗くなり、一日の練習が終わる。

監督の帰った体育館では、部員たちがリラックスしながら後片付けをしていた。



「決勝、どことかな」


「番狂わせがない限り、上がってくるのはまた青城かな」



決勝のことを考えている感じ、王者だな、と思う。



「インターハイ予選じゃ、烏野のおかしな側溝に結構押されてたって話でしたっけ?」


「烏野?たしか若利が烏野の一年と話したって言って……」



烏野高校と青葉城西、どっちが上がってくるのだろうか。

そんな話を聞いていると、また覚君が目を閉じて何かを考えている。

さっきみたいに必殺技を考えているときと、また雰囲気が違う気がする。

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ぼくとぉー! - 続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年11月24日 10時) (レス) @page24 id: af1e58422b (このIDを非表示/違反報告)
Asrea(プロフ) - 一から一気読みさせていただきました!更新がんばってください! (2020年8月24日 22時) (レス) id: 3cc24693d9 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 面白かったです!!続き楽しみにしてます!!!!更新頑張って下さい!!!! (2020年5月20日 22時) (レス) id: c50f9639f2 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白かったです!続き楽しみにしています。更新頑張って下さい!!!! (2020年5月2日 17時) (レス) id: c50f9639f2 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - 1から一気読みしました。とっても面白かったです(* >ω<)更新頑張ってください("⌒∇⌒") (2020年4月27日 23時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いすだ | 作者ホームページ:欲はない。  
作成日時:2020年4月27日 16時

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