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「……ただいま」


「あ!Aさん帰ってきましたよ!」



白鳥沢学園に帰るのが憂鬱になるのは、この出迎えなんだよな……。



「Aー!なんもされてないか!?」


「英太君。私見に行っただけだから」


「変な奴に絡まれてないか」


「うん、大丈夫だよ。若利君」



おかんか。皆。

他の言葉も軽く受け流しつつ荷物を置いて、皆に向き直る。



「そういえば、どうだったんですか。一次予選は」


「うん……烏野高校が突飛なことをしていたことくらい。

一次予選は安定していた感じだと、二次予選も勝ち上がってくるかな」



そういうと、皆はへー、という感じであまり興味がなさそうだった。

決勝に上がってくるのは今年も青城だと思っているんだろう。



「あ、若利君。日向君と影山君に会ったよ」


「!」



そう声をかけると、明らかに覇気が出た気がした。

そうとう根に持っているな。

やる気が出ることはいいことだ。

二次予選まであと少し。

あとはとにかく練習して調整するだけだ。

 




 



 
 




練習をしまくってあっという間に10月上旬。

夏の暑さもどこへやら。

東北の秋は一気に寒くなる。



「迎えに来てもらっちゃってごめんね」


「朝練のついでだから、問題ない」



朝、学校へ向かうときに若利君が迎えに来てくれた。

ジャージの格好でわざわざこっちに来たってことは、ランニングをここまでしてきたのか。

汗をかいているから、私は自分のバックの中に入っている予備のタオルを渡す。



「すまない」


「いーえ」


「A、お礼に何かを」


「いらないよ。迎えに来てくれたほんの気持ち」



少なからず成長はしているんだろうけど、ある意味若利君も私も相変わらずだ。

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ぼくとぉー! - 続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年11月24日 10時) (レス) @page24 id: af1e58422b (このIDを非表示/違反報告)
Asrea(プロフ) - 一から一気読みさせていただきました!更新がんばってください! (2020年8月24日 22時) (レス) id: 3cc24693d9 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 面白かったです!!続き楽しみにしてます!!!!更新頑張って下さい!!!! (2020年5月20日 22時) (レス) id: c50f9639f2 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白かったです!続き楽しみにしています。更新頑張って下さい!!!! (2020年5月2日 17時) (レス) id: c50f9639f2 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - 1から一気読みしました。とっても面白かったです(* >ω<)更新頑張ってください("⌒∇⌒") (2020年4月27日 23時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いすだ | 作者ホームページ:欲はない。  
作成日時:2020年4月27日 16時

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