いらない。７【牛島若利】

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Aside

こういう時、自分の部屋をいつもきれいにしておいて正解だと思う。

足が動かせないので、範囲が狭いが母親が手伝ってくれた。

ピンポンとチャイムが鳴り、同じく夏休みで暇している妹が扉を開けてくれた。



「「おじゃまします！」」


「ど、どうぞ！」



うん、声だけでわかる。妹を圧迫するな。

部屋に入ってきた5人は、荷物を置いてまじまじと私の部屋を見る。



「へー！女の子の部屋って感じだね！」


「あまりじろじろと見るなよ、覚」



きょろきょろしている覚君をにこやかに注意する獅音君。



「そういえば、Aの部屋って入ったことなかったもんな〜！」



隼人君の言葉で思い出す。

たしかに、前に来たときはお正月の残飯処理できたんだっけ……。



「寮の部屋と同じくらいか？でも、一人だからかなり広いな！」


「不自由ではないよ。ごめんね、お茶も出せなくて」


「いいって！いいって！」


「足の調子はどうだ？」


「大丈夫だよ」




心配そうに見ている若利君。

そうだ、私がいなくてバレー部は大丈夫だったのか。

それも気になるからあとで聞かないとな。

お客様用に用意した机を二つ並べて、少し狭いけど勉強会が始まった。

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