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雪がしんしんと降っている中、走って向かう。除雪車が通り、そこには少ししか積もっていなかったが、べちゃべちゃと絡みつくようだった。

会いたい、会いたいという気持ちが強くなる。



 






これは、欲?









公園に着くと、若利君が一人黒いコートを着て待っていた。



「ご、ごめん。」


「いや、俺も来たばかりだ。すまない、いきなり。」


「大丈夫。」



公園にはかなりの雪が積もっていて、動けない。だから、公園の横の道路に移動する。

寒いと思うが、この時をずっと私は待っていたのだ。

1月1日。元旦の夜に外に出てバレーをしたりするものなんていない。

ましては、車なんて通らなかった。



「…若利君、私バレーのやり方分からないよ。」


「俺が1から教えると、前に言っただろう。」


「…そうだったね。」



半年くらい前のこと。若利君の方が覚えていた。若利君も私も待っていた。

ずっと練習が忙しくって、私も心の中で頑張れってずっと送っていた。

夏休みも毎日は来れないので、本を借りる時に少し寄って見て、そのあとすぐ帰るという感じだった。

昼休みのときだって、この話は一度たりともでてこなかった。



「レシーブをするときは、こうだ。」


「こ、こう?」


「違う。こうだ。」


「こう…。」



若利君が不器用なことも知っている。教えるのも、教えられるのも苦手ってことも。



「その手のままだ。やるぞ。」


「うん…あ、さっこーい。」


「!」


「…って、バレー部は言うんでしょ?」



ニシシ。と笑うと、若利君がうれしそうに微笑んだ。

ボールが若利君の腕に当たり、私の方に来る。降ってくる雪がボールをひるがえす。

私が返すけど、真っ直ぐにはいかない。だけど、若利君がフォローしてくれる。



「腕がいいな。」


「そう?若利君のフォローがうまいんだよ。」



レシーブはやはり難しい。真っ直ぐにいかず、斜めにいったりする。返すので精いっぱいだ。



「…あのね、若利君。」

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楠愛(プロフ) - 9話の赤髪が赤紙になってますよ。 (2017年2月21日 16時) (レス) id: 9678190cd6 (このIDを非表示/違反報告)
kana - 牛若さんの意外な一面が、書かれてて、面白かったです!更新頑張って下さい! (2017年1月16日 8時) (レス) id: f7184af0a4 (このIDを非表示/違反報告)
トン - この作品も面白いですね!牛若も他のメンバーも書くの上手いし、ストーリーも面白いっすよ。 (2017年1月11日 1時) (レス) id: 9be2179d55 (このIDを非表示/違反報告)
ルラ - ピュアっ 純粋っ 可愛いっ good! (2017年1月5日 19時) (レス) id: 3bbc5d11c3 (このIDを非表示/違反報告)
楕円道を歩む少年 - 牛若ちゃん…可愛すぎるっ (2016年12月29日 19時) (レス) id: 57ede5ac54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いすだ | 作者ホームページ:欲はない。  
作成日時:2016年11月23日 23時

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