いらない。【牛島若利】

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「ありがとう、山形君、大平君。」


「いいっていいって。」


「気にすんな。」



私が所属している委員会で、同じの山形君と大平君。ちなみに私は保健委員だ。

備品の整理を頼まれ、一人だと足りなく、たまたま通った同じ委員会の二人が来てくれたのだ。



「部活とか大丈夫？」


「あぁ。それよりこっちを先にやっておかねえと、なんかむず痒いからな。」



やるべきことをちゃんとやっておかないと気が済まない感じか。真面目だ。



「ま、女の子一人に任せるのもあれだしな。」


「本当にどうかしてるよね…。」



なんだ、１年の私一人で出来るかってんだ。

まぁ、モブみたいな私がやらされるのも当然か。可愛い子は力仕事無理ってか。

二人のおかげで、仕事もすぐに終わった。



「そういえば、この前見に来てたよな、白樺。」


「あぁうん。暇だから見に来ただけ。」


「って言いながら毎日来てるよな。」



若利君と一緒に帰っているからなんて言えるわけないだろ。



「気になるんだよ。みんなかっこいいし。バレーってあんなにかっこいいんだね。」


「だろ？」


「なんでお前が得意げになるんだよ、隼人。」


「二人とも時間大丈夫？」


「お、そうだな。」


「じゃあな、白樺！！」



タッタカと走っていく二人に、「廊下は走るなよー。」と言おうとしたが、手伝ってもらい時間を奪ったのは私だ。

二人に手を振り、私は自分のクラスに戻っていった。

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