【男主】糖度120%【BTS】

Dynamite ページ17

▽TH




君が俺の導火線。
君がたまらなくてダイナマイト(dynamite)みたいな爆発を起こすよ。




＊




｢テヒョニヒョン！真面目にやってください！大事な撮影なんですよ｣

今日は俺は全然やる気が出なくて、メンバー達に迷惑をかけながら撮影をしていた。
Aが珍しく怒る。いつもはテヒョニヒョンの調子でいいよ、って言ってくれるのに。

笑ったAは大好きだ。
だけど、怒ったAはあんまり好きじゃない。
Aはいつでも笑ってる方がいい。

俺は拗ねて無視をした。
とことん気が乗らない日だって俺にはあるのに。
メンバーみんな冷たく接してくる。
そりゃあarmyのことは大好きだけど、俺には俺の調子があって、たまたま撮影したくない日だっただけなんだって。

でもそしたら


｢テヒョニヒョン…どうして、無視するの、｣


君が泣いた。

メイクさんに綺麗にメイクしてもらったアイシャドウがどんどんはげていく。
ぽろぽろ、泪の欠片が、床に落ちて弾けた。


｢無視しないでください…っ、一緒に撮影したかっただけなのに…｣


A、泣かないで。Aが泣くことなんてほとんどないから、周りの人も気が動転している。
でもぽたぽた、涙は止まらない。


｢A、ごめん！俺が悪かった！ちゃんと撮影する！だから、泣かないで」


俺は大きな声で謝った。
Aを悲しませるつもりなんてなかったから。

そしたら


｢みんなにもちゃんと謝ってください｣
｢みんなもごめん、ごめんなさい。仕切り直してちゃんと撮影します｣
｢ほんとに？｣
｢ほんと。約束する｣
｢それならいいよ｣


赤ちゃんみたいに泣いていたのが嘘みたいに、Aは笑ってくれた。


俺が理由で、君の感情は揺れ動く。
俺の気持ちが、君に溶けていく。
君の感情で、俺の気持ちは変わっていく。

合わさって化学反応みたいに、虹色の気持ちが溢れ出て、幸せな日常が今日も紡がれていく。





｢A、噛みたい｣
｢ちょっとだけですよ｣


項に小さな印をつけた。




。

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