【BTS】依存症【男主】 (ページ5)

今日:8 hit、昨日:15 hit、合計:25,779 hit

カウンセリング室ページ5

◆
side：JK

マネヒョンにごねにごねて、特例で、カウンセリングの時間をとって貰えることになった。
練習を終えて、事務所のカウンセリング室に向かう。

ドアを開けると、アロマのいい匂いと、一番会いたかった存在が俺を待っていた。

『よく来たね、ジョングクくん。さあ、座ってね』

カウンセラーのAさん。
こうやってお話を聞いてもらうことはもう何回目だろうか。それくらい、Aさんのカウンセリングは心地よくて、スッキリして、次の公演やイベントも頑張ろうという気持ちになるから不思議だ。

深呼吸をして、話を始める。

Aさんの不思議なところは、話すと自然に心が穏やかになるというところだ。
どんなに怒っていても、悲しくても、まるで風がない時の海のように、落ち着いた自分でいられる。

例のごとく、練習の辛さや最近あった出来事を話した。

Aさんは、うんうんと一切否定せずに聞いてくれる。
たまに見せる笑顔が俺を安心させてくれる。

『そうかそうか。ジョングクくんはよく頑張ったんだね。その成果があの公演には出てたんだね』

Aさんに頑張ったって認めてもらえることが何よりも嬉しい。
armyに見せるために、たくさん努力したし、練習も休まず頑張ったんだ。

Aさんは全てわかっているような眼差しで、俺の話を最後までずっと聞いてくれた。
たどたどしくても、上手く伝えられなくても、Aさんだったら、解ってくれていると安心して話すことが出来た。

そうして話しているともう90分。
カウンセリングの時間はいつも短く感じる。
もっともっと話してたい。願わくば、Aさんのプライベートを知りたい。

だけど、それは叶わずに時間は無常にも終わりを告げる。

『よく頑張りました。ずっと見てるからね。困ったことがあったら、僕にまたお話してください』

Aさん、あったかい…。
泣きそうになる自分を抑えて、Aさんに会うために次の公演も頑張ろうと心に誓った。

。