夢の時間 (ページ11)

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朝ごはんが食べたいというセフンくんのために

軽く朝ごはんを作ると

目を輝かせて

一瞬で食べ終わった。

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『じゃあ、ね。帰るね。』

そう言い、

玄関の扉を開けようとすると

「ねえ」

腕を掴まれ、振り返ると

「連絡してね、絶対。

待ってるから。」

その言葉と同時に

また、セフンくんの顔が近づいてくる...

思わず、ぎゅっと目を瞑ると

「ふふ、キスされると思った？」

目の前には

意地悪な顔をしたセフンくんがいた。

えっ、私だけ

キスされるかもって期待してたってこと？

勘違いしたことに恥ずかしくなり、

顔が赤くなるのを感じて

思わず下を向くと

「んんっ、っ...ん」

今度は不意打ちに

唇を奪われた。

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しばらくして唇が離れると

さっきまでの温もりがなくなり

急に寂しく感じた。

『じゃあねっ』

その空気に耐えれなくなり

今度こそ勢いよく部屋から飛び出し

バタンとドアを閉めた。

エレベーターに乗り込み、

エレベーターの鏡に映った自分の顔を見て

『何やってるの』

一見何も変わらないように見える自分は

大きく変わってしまった。

完全にセフンくんのことが

頭から離れなくなっていた。

そしてもう既に

『寂しい...』

『会いたい...』

そう感じる自分がいた。

けれど、

人妻として犯してしまった過ち、

そして、彼への気持ちは

認めたくはなかった。

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