２話 ページ2
あれから１年経った今。私は平穏な日々を過ごしていた。会社と家の往復、毎日１時間の残業。
でも辛いものではない。同期のジェシー君とはとても仲良くなったし、そのおかげで残業になっちゃうって感じ。まあ、自業自得ってやつ。
同じく同期の三咲や優しい京本先輩、そのお友達の皆さんなど、なかなか幸せな職場を手に入れた。
北斗のほうも上手くいっているっぽい。研究生の中でも中心のほうにいるし、冠番組でもほとんど毎回のように出させてもっらている。
よく雑誌に出させてもらっているのも見るし、きっと着々とデビューへの階段を上っているんだろう。
というのも、最近北斗と連絡をとっていない。あっちから電話をかけてくることは無くなったし、私のほうからかけても留守電がほとんどだ。
まあ、それくらい忙しい日々を送らせてもらっているんだろう。私は北斗の夢を応援するって決めたんだから口を出すことはできない。
でもメールくらいしてくれたっていいのに・・・。カップルって嬉しいこととか報告し合うもんじゃないの？
ジ「A！なにぼーっとしてんだよ。今日俺用事があるって言ったろ？残業になるわけにはいかないの！ほら手動かして。」
『なによ、いつも喋りかけてきて残業にさせてくるのはジェシーでしょ。この前は大事な仕事忘れて手伝ってあげたのは誰かな？あの日せっかく彼氏からの電話が来てたのに。』
ジ「それはマジごめん。でも俺も今日合コンあるからさ、参加しないと三咲になんて言われるか・・・。」
『それは怖いね。よし！早く終わらせよう。』
それから私たちにしては速いスピードで仕事を終わらせ、定時後３０分に終わらせることができた。
「じゃあまた明日な！」と手を振って走っていくジェシーをしばらく見送った後、家へ戻る。
玄関が見えてきて鍵を取出し、顔を上げると、玄関前に人影が見える。
誰だろう・・・？
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作者名：ささや | 作成日時：2019年5月30日 9時
