日常はあっけなく終わる ページ4
ある日ハンターだと名乗る男4人組が村にやってきた。
どうやら旅の途中らしく少しの間村に滞在するんだそう。
それ自体は問題ない。
出ていった村人の家があったし食料は自分達で何とかしてもらうことになったからだ。
少女がハンター4人と偶然顔を合わせた時、「お前村の人間じゃあねぇな」と初対面で見抜かれた。
理由も聞いてないのに口を開いて「顔立ちも堀深くねぇし痩せこけてもないからなぁ」と舌なめずりをする
「なるほどね。でもだからなんだって言うの?」
「クルタ族だろう」
そのワードにドキリと心臓が音を立てる
周りの村人はクルタ族を知らず首を傾げているが少女はどうやって切り抜けるかと頭をフル回転させていた
もし確信されてしまったら…?
どうなるかは容易に想像できた。
「さあね。残念だけど私は幼い頃から村を転々としてるから生まれや血はしらないの。それにクルタ族なんて聞いたこともないわね。この村ももうすぐ出るつもりよ。あんた達もあんまり長居しないでよね。」
ふんと鼻を鳴らして家に戻る。
パタンとドアを閉めるとその場に座り込む。
まずい……誤魔化しきれたとしても危険だ。母を連れて逃げなければ。
その夜少女は帰ってきた母親に直ぐに事情を話した。
話はまとまり夜更けに誰にも知らせず村を出ることになったのだ。
必要なものだけをカバンに詰めて音を立てないように家を出る
「こんな夜中にどこ行くんだ?お二人さん」
ニヤニヤと笑い銃器やナイフを持った男達が二人を待っていた。本当にクルタ族だった場合なら直ぐに逃げるだろうと行動を予測し待機でしていたようだ。
これではもう隠しても無駄である。
母は銀のナイフを取り出し少女を庇うように前に出る
「ちょっとやめてよ!」
「だまりなさい!」
「いいのか?俺たちはハンターなんだぜ?大人しく目玉だけ差し出せば命は助けてやるぜ?」
ニヤニヤと目の前の二人を金の成る木だと認識して笑う男達は一斉に四人係で母に飛びついた
母は華奢だがクルタ族ということもあり男たち相手に懸命に攻防を繰り返していた。
「チッこれじゃ拉致あかねぇな」
男の1人は後ろで角材を持ち母に加勢しようとしている少女に突然飛びかかった
「っ、」
少女に戦闘の経験はない。ほんの少し幼い頃に教わっただけ。
首にピタリとナイフが当てられる
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作者名:むよくちゃん | 作成日時:2023年11月22日 19時