ep2 楽屋 ページ36
Aside
ﾏﾈ 「いつまで落ち込んでんのー？」
『だって…』
ﾏﾈ 「…んまぁ分かるけどさ? 特大ﾌｧﾝｻもらってたよ？あんた」
『怒りのﾌｧﾝｻね』
ﾏﾈ 「ガチ撃ちだったもんね｡」
『はぁああー』
(ﾎﾟｷﾎﾟｷ)
『…(携帯見る)あ｡』
ﾏﾈ 「んー？」
岩 “まだ会場いる？”
『ねぇどうしよ…』
ﾏﾈ 「絶対行った方いい｡ 知ってる？岩本くんってね
死ぬほど嫉妬深いらいしよ｡ あんたやっちまったね」
『すんごい他人事｡ ……行ってくる…』
ﾏﾈ 「はいはーい 車で待ってるよー」
『はーい…(着いてきてくれないんかーい)』
これから怒られる子供かのようにとぼとぼと歩き
会場スタッフにわけを話すと
ｽﾀｯﾌ 「あー… なるほど…だからかー」
となんか意味深なことを言いながらも開けてくれ、
楽屋まで案内される
ｽﾀｯﾌ 「ここです、今ほかのメンバー外してまして、
岩本しかいないですので、頑張ってください」
『は、い…? (何をでしょうか｡)』
(ｺﾝｺﾝ)
岩 「はーい」
(ｶﾞﾁｬｯ)
『し、失礼します…』
岩 「あ、」
『こ、こんばんは(？)』
岩 「(手でおいでおいでする)」
『(近づく)あ、えっとあの…』
岩 「ありがとね、見に来てくれて｡」
『あ、いやあの、うん｡』
岩 「うちわ」
『…うん』
岩 「翔太のだった｡」
『…………うん｡』
岩 「…翔太応援しに来た？」
『いや、、、はぁ、あの｡(黄色のうちわ出す) こ、れ…… 』
岩 「……え？」
私がトートバッグから黄色のうちわを出すと、
私の顔を見て驚く照さん｡
『……ほんとは、照さんの出したかったんだけど、
後ろの子と被ってて、、だからあの、しまった｡』
岩 「……ええ、そういうこと？(笑)」
“なんだよー”と安心したようでうちわを見ながら
嬉しそうに笑っている｡ すると、
岩 「ねぇ」
『ん？、』
岩 「その、“照”の裏｡ なんて書いてんの？」
『え｡』
岩 「俺にどんなﾌｧﾝｻしてもらうつもりだったの？」
化粧台の椅子にから立ち上がり
入口の扉の前に立つ私にゆっくり近づいてくる｡
『いや、そ、』
岩 「はやく｡」
うちわをひっくり返せばいい話なのになぜこんなに
緊張するのか、それは内容が内容だからだ｡
美佐子さんに任せてしまったが、正直見た時
恥ずかしすぎる！出せん！と叫んだ｡
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作者名：柚木 | 作成日時：2022年7月18日 3時
