黄色の笑顔に答える日 (ページ14)

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Aside

それから､湊斗が遅くに帰ってくる夜が続いた｡

同棲してるわけでもなかったが私の家に帰ってくる

のがただ純粋に嬉しかった｡

『あれ､湊斗香水変えたの？』

湊あ､うん｡ちょっとね｡

『へー､なんか意外｡香水気に入ってたじゃん？』

湊気分だよ気分

最近誤魔化されてるかな､気のせいか｡

なんて思いながら､仕事が軌道に乗ってきて忙しくなり

彼のことを気にいていられなくなっていった｡

あるオフの日｡久しぶりに昔の友達に会うことになった｡

友ねぇ、まだ湊斗と付き合ってる？

『え？うん｡どーしたの急に(笑)』

友 ……はぁ､言いたくないんだけどさ｡

この前湊斗女の人と歩いてたよ｡ホテル入ってったし｡

『………え…？』

友 …別れた方いいと思うけど｡？

あの女が1人目じゃないよ?A｡

忙しくてわかんなかったかもしれないけどあいつ浮気してる｡

時が､止まったような気がした｡

湊斗が､浮気？

ありえない｡

友達と別れてから湊斗にすぐ連絡した｡

その時､後ろから聞きなれた声がした｡

『う…そ……』

振り返ると､湊斗がほかの女の子と腕を組みながら

歩いている｡楽しそうに笑って｡

その瞬間､夢から覚めた感覚がした｡

湊斗への気持ちが､スーっとなくなっていくのが分かる｡

あ｡あたし､こんなに切り替えれるってことは

あの人のこと､あまり好きじゃなかったんだな｡

その時はそう思うことにした｡

『湊斗､浮気してたの？』

湊え？

『今日､ほかの女の人と歩いてたの見たよ？腕組んで｡』

湊 …

『なんとかいって？』

湊してない！！！！

『(ﾋﾞｸｯ)』

そう言って彼は私の家を出ていった｡

二度と帰ってくることは無かった｡

それから私は湊斗の連絡先を消した｡

連絡がつかないことを知った湊斗からのストーカー行為は

ここから始まってしまった｡

何回か､話そうと思い､ついてきている湊斗を止め

話そうとしたことがあったが､一方的に

「してない｡」「お前居ないと生きていけない」

と言い倒され諦めてしまった｡

しかし､友達から湊斗が周りに

「芸能人の知り合いがいるからコネで好きな

芸能人に会わせられる」

と､女の子に言いふらし釣っていることを私は知っていた｡