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ep.2 訪問者 ページ13

Aside




渡 だからそーだったんだって!




岩 あれはお前悪いだろ(笑)




『それは翔太くんが悪いね。(笑)』




渡 ええなんで!?





他愛もない話をしながら
岩本さん、全然さっきのこと気にしてないな… 夢だったかな?
と思い、ふと彼の指を見る

でもちゃんと私が貼った絆創膏が貼られていた。




『(やっぱり夢じゃないよね…)』


とぼーっと彼の爪楊枝を摘む指を見つめていると
たこ焼きを頬張る彼と目が合ってしまった




岩 なに?(笑)



と 指をちょちいょいと動かしにやっと笑う




『な、なんでも……///』




渡 なんですかこの怪しい雰囲気は。




岩 ははっ







(ピーンポーーーン)






チャイムの音で会話が止まる






渡 あれ?誰かなんか頼んだ?





岩・A いや…






よっと と言いながら岩本さんが立ち上がり
インターホンを見る。



ピッ





岩 はい。





? あの、Aいますか? ここに入ってったの見ました。





岩 …どちら様ですか?





湊 Aの彼氏です。





ビクッと体が跳ねる。
2人の視線が私に集まり岩本さんが私に手招きしている
立ち上がり、隣に並びモニターを確認すると
フードをかぶり下を向いているが、間違いなく湊斗だった。




岩 こいつ?(小声)




『(小さく頷く)』




岩 はぁ…付けてたのか…




『ごめんなさぃ…』




岩 Aは悪くねぇよ。




渡 A、ちょっとおいで。




『ん?』




渡 A、俺今からAのために言うからな?
いつまでも、こいつから逃げてっと、なにも変わんない。
ガツンと言って私と別れて欲しいって
言うしかない。聞いてくれないやつって言ってたけど
お前が逃げてるのもあると思うよ俺は。





しっかりと目を合わせて私に訴える翔太くん。

その通りだった。 私が逃げているだけだった。



初めからこんなに執着して追いかける人ではなかった。






〜 2年前 〜


湊 はいこれ、今日で1年だからプレゼント!


『えー!なんだろ… わ、これ!』


湊 A欲しいって言ってたからさー買っちゃった(ニコッ)


『嬉しい…毎日付ける!』


湊 大袈裟(笑) でも嬉しい!
A仕事頑張ってるし、俺も頑張んなきゃなー


『湊斗も頑張ってんじゃん!最近帰り遅いしさー』


湊 …まぁねー

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作者名:柚木 | 作成日時:2022年7月18日 3時

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