△家族?妹?/sideYou ページ5
斯くしてホスト部に入ったわけですが…
じ「なーくんはお母さんやろ?
で〜さとちゃんがお父さんやろ?」
り「ジェルくん俺は?」
じ「莉犬は犬」
り「はぁ?」
この部の部長はジェルさんと言うらしい。
副部長のななもりさん曰く、
この部のキングだとかなんとか
さ「何で俺お父さんやねん」
じ「何となく」
こ「僕とるぅとくんは?」
じ「ころんは次男、るぅちゃんは三男。でさっきのは冗談で莉犬は末っ子。でもってこの俺は、このホスト部家族の長男やで!」
何だ、ホスト部の家族って
り「Aちゃんは何になるの?」
じ「よくぞ聞いてくれたなぁ莉犬よ…」
「自分もあるんですか?」
じ「当たり前や。Aはホスト部家族の大事な一人娘!そして俺の大事な大事な妹やで!」
「妹、ですか…」
この流れならだいたい予想はついてたけど
また面倒なことに巻き込まれそうだ…
すると、今まで締切っていた扉が開く。
「「いらっしゃいませ」」
「あぁ、お客様か…」
こ「ちゃんと接客しなよ」
「え?」
さ「気になってお前のこと見てんぞ、お客様が。」
言われてみれば、よく目が合う。
女生徒「あのー…其方の方は?」
じ「転校生の海王A、今日からホスト部員になったんやで!」
な「Aちゃん、ほら、自己紹介」
副部長にぼそっと耳打ちされて
はっと我に返る。
「えっと、今日からホスト部員になりました海王Aです。まだ不慣れなことの方が多いですが、皆さんに満足していただけるように頑張ります 」
こういうのって、とりあえず笑顔振りまいておけばいいんだよね?
そう思って軽く笑みを作って女生徒に向ける。
女生徒「「す、すてきぃ…」」
る「天然系ですか」
な「コレは売れるね!」
じ「見込みあり、やな。」
女生徒「海王くん!ご指名してよろしいかしら?」
「自分で良ければ」
女生徒「海王くんの下のお名前は、随分と中性的というか、女の子みたいと言うか…」
そうか、自分はどう抗おうと誤魔化そうと女には変わりないのだ
な「名前、偽名にしとかなくてよかったの?」
じ「なんで?」
る「あの子、名前が明らかに女の子ですよ?」
じ「あっ」
今更焦っている人達を横目に
自分も少し考える。
「男とか女とかこの時代関係ないと思うんです。それにこの名前、自分は好きなので」
女生徒「「きゅん…」」
女だけど、女心ってわからん。
じ「きゅん…!」
さ「お前もか」
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作者名:プランクトン | 作成日時:2020年12月16日 23時