朝 ページ24
結局あれからもやもやした気持ちのまま過ごし、重い気持ちのまま学校へ行った。
隣のクラスとはいえど、普通に生活しているだけでは佐藤と話す機会はない。
ましてや面と向かってなんて、そんなことが出来るほど私は勇気のある人間ではなかった。
…それに、何を話せばいい？
女子と話すの苦手って言ってたのに、なんで紗香とは話せるの？紗香と仲いいの？
そんなこと言えるわけない。
「はぁ…」
昨日見た光景が頭から離れなくて、気分が沈む。
「まーた朝から溜息？」
「…和島」
「おはよ。」
「…おはよ。」
「また田中井と何かあった？」
「別に、そういうんじゃないっていうか…？紗香と何かあったー、っていうか、うーん…なんだろうね。」
「なんだそれ！まー辛くなったら言えよ？いくらでも相談乗ってやるよ」
「…だからさ、和島が優しいと気持ち悪いんだってば。」
「お前なぁ…！」
「嘘嘘、ありがとね。」
そんなことを話しながら階段を上り、教室へ向かう。
…と、目の前に、ずっと考えていた人がいた。
「あ」
あぁ、またそれだ。
君はいつも、私を見ると何か見てはいけないものを見つけてしまったみたいな反応をする。
ずっと、ずっと話したいと思ってたのに。
なんだか彼の顔を見ていたら、昨日のことがフラッシュバックして。
どうして、紗香と？
いつからそんなに仲良くなったの？
私の前ではあんな顔してくれないのに。
そんなことばかり考えてしまって。
それが嫌で嫌で仕方なくて。
「おー、おはよう勇気！」
「うん、おはよう雄太…と、安田さん」
「！」
挨拶されただけなのに、ビックリして、うまく言葉が出ない。
「？どうした安田」
「う、ううん、なんでもない…私、先行くね！」
「は？！おい…？！」
そう言って、和島と佐藤を置いて教室まで急ぐ。
不審だったかな。
でも、今は私、佐藤と話してる余裕なんかない。話がしたくない訳では無いけど…寧ろ話はしたいけど、でもそれじゃあ昨日のことばかり考えて、どんどん気持ちが沈んでしまう。
このままだと、私はもっと紗香への気持ちが荒んでいく気がした。
もう二度と、友達に戻れないくらい。
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あずき - 私の好きな人がバスケ部なうえ親友や好きな人の親友の行動まで私の今の状況そのものだったのでとても共感しながら見ることができました。次の更新とても楽しみにしています！頑張ってください！ (2018年3月21日 15時) (
レス) id: 7e607c013d (このIDを非表示/違反報告)
Ａ(プロフ) - なんか共感して泣けてきました。とても面白いです！頑張ってください！ (2017年10月5日 2時) (レス) id: f3eebbb6e9 (このIDを非表示/違反報告)
りにゃくろーど?(プロフ) - 完結ですか？？？ (2017年8月6日 2時) (レス) id: 41a59e614c (このIDを非表示/違反報告)
夢道(プロフ) - 鈴香さん» コメントありがとうございますm(_ _)m！親友とのことは私自身本当にあったことなので、割りかし自分の気持ち込めて書いてしまって…()ありがとうございます！ (2017年3月30日 18時) (レス) id: 8d2271aa20 (このIDを非表示/違反報告)
夢道(プロフ) - しこぉずゆぅた。さん» コメントありがとうございますm(_ _)m私事で放置してしまいましたがこれからは更新していこうと思います！ (2017年3月30日 18時) (レス) id: 8d2271aa20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢道 | 作成日時：2015年9月19日 0時
