一年越しの喧嘩を。【乙骨憂太】

追憶 ページ6

カーテンの布は薄い青色で、

白くはないはずなんだけど。



















乙「........起こしたかな、ごめん。」



















なんでいるの。



















『............... 』



















何が言いたいの。その表情。



















乙「え...っと久しぶり。体調はどう？」
















なにそれ。


三人に仲直りしろとでも言われたのか。



















『別に大丈夫。戻ったら？』



















修復しようなんて別に考えてない。

分かり合えない関係、それでいい。










嫌いとか理由をつけるまでもなく、関わらないでいい。
















乙「.......一年。喋ってないね、僕たち。」



















『........... 』
















ほんとになんなの。


前言撤回。はっきり言わないところは普通に嫌い。



















乙「僕のこと、すごく嫌いなのは知ってる。










....けど、話したいんだよ。君と。





時間が経って、
お互いに色々変わったこともあると思う。




僕も、Aさんも。」

















『.....私がアンタを"理解できない"ように、

アンタも私を"理解できない"でしょ。』














過去の言葉が、頭で何度も響く。



















乙「うん。それは一年前の話だよね。



今、僕は君と話がしたい。」















『私は別にそう思わない。



アンタを理解しようとしないんじゃなくて、
"理解する必要がない"から。


いいじゃん。同じ学年だからって、
無理に理解し合おうとしなくて。』



















乙骨はベッド横の丸椅子に前屈みに座って、

膝を自信の腿に乗せたまま掌を組んでいた。



















乙「....僕が君を理解したいんだ。


このままずっと話さずに過ごすなんて嫌だよ。」



















『＿＿＿ ｯ出ていって。』



















乙骨の顔は長い前髪に隠れていて。



















ゆらりと椅子から立ち上がった後
保健室を出て行った。

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