手 ページ42
_____ すっごく楽しかった。
可愛い服屋さんによったり
ゲームセンターでプリクラを撮ったり
久々の休日をすっかり満喫した気がする。
釘「Aさんといると時間すぎるの速い!!!
やだ!!!! かえりたくない!!!」
『ほら、明日学校だよ。笑 帰ろう』
釘「ううううう......
ぜったいまた来ましょ.......」
『うん。来ようね。』
歩き疲れたのか、
野薔薇ちゃんは帰りの電車で寝てしまう。
私の肩あたりで
ゆらゆらと野薔薇ちゃんの頭が上下している。
かわいいな。笑笑
乙骨を見た後も、意外と冷静だった自分に驚く。
完璧に忘れ去るいい機会だと、
脳が判断しているのだろうか。
ふと、ガラス越しの情景を思い出した。
『..............ハァ』
思い出して、なんなんだ。
私にはもう関係のないことだ。
乙骨の依存が、
違う女性にむけられる事になるなら、
万々歳じゃないか。
ガタガタと電車に揺られながら、
ゆっくりと目を閉じる。
高専の門まで歩くと、
__ 誰かが木に背中を預けて携帯を見ている。
うわ、あれは
乙「おかえり。二人とも。
Aさん、話があるんだけど。」
口調も声も優しいけど、
怒っている。
目が笑っていない。
『野薔薇ちゃん、ごめんね、
先に部屋戻ってていいよ。』
釘「え、でも...
『次は、野薔薇ちゃんが言ってた
パンケーキ屋さん、行こうね。』
..........はい! また絶対!行きましょ!」
そう言って振り返りながら、女子寮まで戻っていく。
乙「.......連絡、ないんだけど 」
木によりかかったまま、
携帯の電源を落とした乙骨が言う。
『ごめん、乙骨くん。
忘れてた。
___ これからは四人の誰かに連絡するよ。』
乙「.....心配だからちゃんと連絡して。」
そう言って私の横まで来て、 頭に優しく手を乗せる。
『うん。そうする。』
乙骨の手を掴んで自分の頭から退ける。
今は、なぜだか触れてほしくなかった。
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ももちゃ - いやぁ、いい小説やぁ、、、 (2022年12月18日 19時) (レス) @page6 id: 8be011992d (このIDを非表示/違反報告)
れたす(プロフ) - 今作も最高に最高な作品でした〜!!!!!ありがとうございます、、、、 (2022年7月25日 15時) (レス) id: 2b6b2b0610 (このIDを非表示/違反報告)
春風いちご - ああもう最高、早く小石さんの宗教作りません? (2022年7月4日 20時) (レス) id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
chimuko(プロフ) - ほんと毎回天才すぎませんか、私もう小石様の書く乙骨しか見れません大好きです……これからも更新頑張ってくださいいいい応援しております(;;) (2022年7月3日 15時) (レス) id: 0efb2643b6 (このIDを非表示/違反報告)
げろ(プロフ) - うわ最高すぎます。これからも更新頑張ってください!! (2022年7月2日 14時) (レス) id: b9f8def78a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小石 | 作成日時:2022年6月26日 3時