難題 ページ32
どれくらい時間が経ったんだろう。
頭上の腕が解放されたかと思うと、
男に両手で肋骨を掴まれて
力の抜けた上体を軽く持ちあげられる。
腕も首もだらんと後ろに垂れて、
もういいや。なんて思いながら。
『〜〜!?い"ッッッや"ぁッッッ』
____ 心臓に噛みつかれた
かのような衝撃で。
乙骨の骨張った手と、
拍動の真上の痛みをありありと感じる。
長く長く吸った後、
心臓の上の跡に優しくキスを落として
ゆっくりベッドに戻された。
やっと、止まってくれた。
さすがに、ここで襲ってくるほど
無慈悲ではないことくらい知ってる。
.......実際、今も付き合ってはいないわけだし
乙骨が私に跡をつける権利もないんだけど。
乙「見えないところにつけるの、いいかも」
結局、跡の追加と上書き以外は何もせず、
私の身体中の跡をなぞって観察する乙骨。
疲れて仰向けになった状態で下をチラリと見ると、
胸から下、太腿から上までの服で隠れる部分に
びっしりと跡がついている。
乙骨なりに理性をきかせているのか知らないが、
_____ どっちにしろ酷い。
背中につけられたのも、
くすぐったくて嫌だった。
........まって、おへその下どうなった。
『..........え"......?』
細胞が死んでいる様な色をしてる。
乙「ごめん。笑
そこ、アホっ骨で笑っちゃってさ」
自分の体に引いていると、
乙骨が私を背中向きに引き寄せて
ルームウェアを着せてくる。
トップスを首から肩にかけられ、
私は絶対に動かないぞと思っていたら
腕まで持ち上げて通してくれたから、焦る。
ショートパンツも履く気力を出さないでいると、
乙骨に背中を預けたまま片手で膝裏を持ち上げられ、
するりと脚に通された。
『.................はぁ 』
"好き。Aさん。"
そう言ってぎゅっと後ろから抱きしめられる。
........... これは私に問題がある。
そう気づいた瞬間でもあった。
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ももちゃ - いやぁ、いい小説やぁ、、、 (2022年12月18日 19時) (レス) @page6 id: 8be011992d (このIDを非表示/違反報告)
れたす(プロフ) - 今作も最高に最高な作品でした〜!!!!!ありがとうございます、、、、 (2022年7月25日 15時) (レス) id: 2b6b2b0610 (このIDを非表示/違反報告)
春風いちご - ああもう最高、早く小石さんの宗教作りません? (2022年7月4日 20時) (レス) id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
chimuko(プロフ) - ほんと毎回天才すぎませんか、私もう小石様の書く乙骨しか見れません大好きです……これからも更新頑張ってくださいいいい応援しております(;;) (2022年7月3日 15時) (レス) id: 0efb2643b6 (このIDを非表示/違反報告)
げろ(プロフ) - うわ最高すぎます。これからも更新頑張ってください!! (2022年7月2日 14時) (レス) id: b9f8def78a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小石 | 作成日時:2022年6月26日 3時