特級術師は逃がしてくれない。【乙骨憂太】

予感 ページ23

＿＿＿＿＿＿ 部屋の中に、日が差す。





「ｸﾞｷﾞｪｪｪｪｪｪｪｴｴｴ""」





そのまま自分の術式で

呪霊の影を固定して動きを止め、

呪力を打ち込んで祓った。






＿＿＿＿＿＿ 操影術、とかいうものらしい。



視界に入った影しか固定することは出来ないけど、


五条先生にはなかなか気に入られている。






......この術式のせいで、高専から逃げ出した私は

乙骨と"電灯の少ない夜道"で戦わされたわけだけど。






そんなことを考えていると、

パラパラと呪霊の残骸が上に舞っていく。

....意外と早く終わったな。



『よし！』




ルームウェア、買いに行こう。





先ほどのショッピングモールまで戻ることにした。








『か...わいい〜〜〜！！』



このお店、前に野薔薇ちゃんが言ってた
やつじゃないか？？




新作の水色のものを手に取る。





半袖のトップスとショートパンツがセットになってて、


生地が.....とっても気持ちいい.....。





もうちょっとで跡も消えるだろうし、

これ絶対着たい。 買おう。





店員さんが色違いも見せてくれて、

ピンクも可愛かったから、野薔薇ちゃんにも
買っていくことにした。





まぁまぁいい値段だったけど、



...早く野薔薇ちゃんに会いたい気持ちで一杯になる。




軽い足取りでお店を出た。


















なにか、いる。




ショッピングモールを出た瞬間、わかった。




一体、、、いや、二体？？





高層ビルの方から、強い呪力を感じる。





かなり...........強そう。





紙袋を持って、ビルの方へ走る。





＿＿＿＿＿ って、






呪霊が一体、

八十メートルほど先のビルから落ちてくる。




見える人は逃げてるけど....



子供いる。やばい。






目を凝らして子どもの影を固定し、

ビルから落下してくる呪霊を祓いに行こうとした。





.........私、あれ祓えるかな。






その瞬間、






すごい音と共に、白いなにかが降ってくる。





....落下してきた呪霊の脳天は、

棒のようなもので串刺しになっていて。








遠目に見える白と刀をようやく目で捉える。






＿＿＿＿＿ 乙骨、だ。

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