特級術師は逃がしてくれない。【乙骨憂太】

眠気 ページ27

『かえ"るきりょくない....』




乙「じゃあ泊まるところ見つける？」



『探しといて......』



乙「わかった。現在地送って。


そこの近くで探そう」











道端の電柱で携帯をいじっていると、

乙骨が携帯を確認しながらやって来る。





乙「ごめん。おまたせ。」





『あそこにディスカウントストア見つけたから
泊まるやつ買ってきて...私の部屋着はいい....... 』




二十四時間営業の光る看板を指差す。





乙「わかった。待っててね、ここで。」



乙骨はスタスタと歩いて行く。









........なんか疲れすぎてて


すごい我儘なこと言った気がするけど。
















十分ほどすると、乙骨が袋を持って出てくる。







乙「空いてるとこあるかな......。


ほら、もうちょっとで寝れるよ。頑張れ。」






そう言って私の頭を撫でる。


それで寝そうだからやめて。









乙骨の少し後ろをトボトボと歩く。


足疲れた。。。眠い。寝たい。。










"申し訳ございません。

只今、ダブルルームのみのご案内となっております。"










乙「Aさん？ どーする？

ベッド、大きいの一つ。いい？」




ほとんど立って寝かかっている私に、



乙骨が覗き込んで言ってくる。






『うん。いい。寝る。』



乙「大丈夫です。お願いします。」









エレベーターに乗って、


なんとか指定された部屋にたどり着く。





『.......ふぁあ』






部屋に入り、カーペットの床に身を沈めた。




乙「ちょ...っと笑


床で寝ちゃダメだよ。


あとシャワーも浴びてないでしょ。」






ぽんぽんと肩を軽く叩かれる。



うるさい......寝たい........。








『.........わかってる』






眠たい体に鞭を打って、起き上がる。



くしゃくしゃになった紙袋から

ルームウェアを取り出し、


乙骨がデスクに置いた袋から下着を取り出す。





『いってきます』



乙「いってらっしゃい...？笑」




眠すぎて謎の報告をしてしまったけど、



汗を流すために、脱衣所で服を脱いで

シャワールームに入った。

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