特級術師は逃がしてくれない。【乙骨憂太】

勝負 ページ17

夜ご飯を食べ終わった後、

四人で男子寮の共有スペースに集まった。



乙骨は八時くらいに帰ってきたけど
シャワーだけ浴びたいみたいで、皆で待つ事になる。




『どうする？大富豪？スピード？』


パ「........ババ抜きだろ。」



真「しゃーねーな。やっぱそれか。」







乙「ごめん。お待たせ」



首にバスタオルをかけて、黒いスウェットを着て
部屋から出てくる乙骨。



....わたしがあげたバスタオルだ。


相変わらず、黒 似合う。

制服が白だから、ギャップでっていうのもあるけど。







乙骨は、ラウンドテーブルを囲むパンダくんの左、


私の右に座った。



真「よし、やるぞ」


乙「えっと、なにするの？大富豪？」


パ「いや、ババ抜きだ」


乙「わかった。一回勝負？」


パ「あぁ。俺は完全なポーカーフェイスでいくぞ。
憂太。」


乙「パンダくんは僕から引く側じゃない？笑」


真「つーことは私はAに引かれて、

棘のを引けばいいんだな。」


狗「しゃけ！！こんぶ〜〜〜」


パ「うわ、棘表情見えにくいからムズいな。」



.....私も真希から引くの、かなりムズい。

真希、集中してるとほとんど表情動かないし。






真「じゃ、いくぞ。

関係ない私語は無しだ。ガチでやる」



『.....うん』





ただのババ抜きなのに、勝負事になると皆こんなに
本気になるのなんでなんだろう。笑



＿＿＿＿ あ、アイス食べれるからか。





真希がトランプをよくきって、配り始める。




配り終わった後も、誰がババ持ってるか



表情見とかないと.....











...........私じゃん。




誰にも悟られないように、ペアを捨てていく。


バレてない。大丈夫。




パ「おい、Aなんか口動いてね？」



え



真「棘も、なんかもぞもぞしてんぞ」


狗「おかか！！！！」


真希ナイス！！




『パンダくんだって！.......なんかもってる気がする』



パ「なんだよそれ。笑」






カードを配った真希から、ターンが始まる。








真「おい棘........







ババじゃないの、出せ。」







え、そんなのありなの？？？？？？？

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